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榛名湖ボルボ水没でなぜ放置?回収できない理由と環境リスクを徹底検証

 

高級SUVが湖にプカプカ?ありえない光景にSNSも騒然。

2025年11月、群馬の観光名所・榛名湖で「ボルボが水没したまま放置されている」という事件が発生しました。

「JAFで引き上げればすぐじゃないの?」と思った方も多いでしょうね。

でも実はこの事件、ちょっとやそっとでは解決できないかなり複雑な背景が絡んだ事情があったのですと言われています。

 

この記事では、事故の経緯から始まり、なぜ車が今も湖にあるのか?という疑問に触れていきますよね。

どんな環境リスクがあるのか?といわれています。

そして地元や観光への影響まで、現場の状況をもとに事実に基づいたわかりやすい説明をしていくつもりですと言い切っていいでしょう。

 

笑い話に見えるけど、じつは教訓だらけのこの事件

最後まで読むと、「あ、自分も気をつけなきゃ…」と思えるはずです。

 

榛名湖ボルボ水没の全貌とは?

 

この秋いちばん「なんじゃこりゃ!?」な事件が、群馬の人気観光地・榛名湖(はるなこ)で発生しました。

しかもその主役は、まさかの1000万円超えの高級SUV「ボルボXC60」。なんとこのクルマ、湖にそのままダイブ→現在も水に放置中なんです…。

「え、ウソでしょ? 湖に車が?」「フェイク画像じゃないの?」

そんな声がX(旧Twitter)でもあふれてましたが、これは完全なる事実。しかも、11月18日時点で2週間以上も水没したままというから驚きです。

 

事件が起きたのは、2025年11月3日。紅葉シーズンで観光客が多く集まっていた榛名湖のボート小屋ちかく。小雨まじりの肌寒い日でした。

そこにやってきた60代男性2人が乗るボルボ。駐車場に車を止めようとしたその時…

ゴゴゴゴゴーという爆音とともに、ボルボがそのまま湖にズボンッ!

 

操作ミス(バックか、アクセルとブレーキの踏み間違い)が原因とみられていて、ブレーキ痕も見当たらないとのこと。まるで映画のワンシーンみたいな事故でしたが、幸いにも周囲のボート客がすぐに救助に入り、2人ともケガはなし。本当にそれだけはよかったです。

 

でもボルボの方はというと…

車内に残った空気のおかげで浮力を保ち、半分だけ沈んだ状態で桟橋の近くに静止。

この光景がもうシュールすぎて、SNSでは大騒ぎ。「水上を走る未来カー?」「AI画像かと思った」なんて声も続出。しまいには、「ボルボ+ボート=ボルボート」なんて勝手に命名され、ネタ扱いに。

 

事態はさらに加速。

現場はすぐに“野次馬スポット”化し、インスタやXで拡散が止まらない。中にはGoogleマップに「榛名湖VOLVOスカイミッション(またはVOLVO沈没スポット)」なんて名前で登録する強者まで登場。検索して実際に出てくる始末です。

 

でもここでふと疑問。

「まだ引き上げてないの?」「さすがにもうJAF呼んだよね?」

…ところがどっこい、そのまんまです。

なぜ? どうして? まさかJAFが断った? 所有者が放置してる?

その裏には、ふつうの事故とはまったくちがう“厄介な事情”が隠れていたのです。

 

次の章では、「JAFでは無理だった理由」「回収できないリアルな問題」をひとつずつ明かしていきます。

 

なぜ放置?回収できない理由

 

「まだ湖にあるってマジ?」「JAFに電話すれば終わりじゃないの?」

そう思った方、多いと思います。SNSでも「すぐ引っぱればいいだけでしょ?」なんて声がたくさん出てました。でも、実はそうカンタンじゃなかったんです。

 

まず知っておいてほしいのが、「車って私有財産(しゆうざいさん)」だということ。

つまり、持ち主の許可がなければ、警察も行政も勝手に動かせないんです。湖の真ん中にあっても、あくまで“他人のもの”。これは法律上どうしようもありません。

 

そして今回、その“持ち主の負担”がけっこう大変。

実際、警察・保険会社・市・県が連携して調整してるらしいですが、ネックになっているのがお金の問題。

 

たとえば今回のように湖から車を引き上げるには、

・大型クレーンが必要。でも、湖畔は地盤がゆるくて設置がむずかしい

・道路にはみ出すときは、交通封鎖と許可申請が必要

・もしそれも無理なら、なんとヘリで空から吊り上げる案まで検討されているとか…

 

ここまでくると、もはやJAFの出番ではありません。

費用は数百万円単位になる可能性もあると言われていて、これをだれが払うのかでもめているようです。

 

さらにややこしいのが、榛名湖という場所の特殊さ。

観光地なので、今はちょうど紅葉シーズンの真っ最中。そこに重機を入れて道をふさいだら「大迷惑だ!」と地元も困惑しますよね。

それに、湖畔はぬかるんだ土が多くて、大型車両が安定して動けないという物理的な問題も…。

 

しかも時間とのたたかいです。

榛名湖は例年、11月下旬から湖面が凍りはじめるんです。もし冬に突入したら、湖は氷のフタでおおわれてしまう…。そうなると、引き上げどころか「来春まで氷の下でお休みです」なんて展開に。

 

ネットでは「所有者が逃げたんじゃないの?」「わざと保険金待ち?」なんて声も出てますが、実際には手続きと費用の問題で足止めされている状況。

事故を起こした本人たちは無事で、話し合いも進めているようです。ただし、あまりに費用が大きすぎて、すぐに動けないというのが実情のようですね。

 

それに加えて気になるのが、車からの環境リスク。

水に半分つかった状態が続くと、車内のオイルや冷却水(とくにラジエーターが壊れている場合)が湖に流れ出す危険があるんです。榛名湖は水が流れにくい“閉鎖型”の湖なので、いちど汚染が広がると自然にはなかなか回復しません。

 

つまりこの問題、ただの“珍事件”ではなくて、

法律・お金・地形・観光・環境…すべてが絡んだめちゃくちゃ複雑な話なんです。

 

それでも、いちばん心配なのはやっぱり自然環境。

次の章では、「ほんとに湖は大丈夫?」「汚染のリスクはどれくらい?」という部分に迫っていきます。

 

環境リスクと今後の影響

 

湖に沈んだままのボルボ。ちょっとシュールな光景ですが、さすがに「これ大丈夫?」と心配する声も増えてきました。

実際、このまま長期間放置されると、自然環境に悪い影響が出るおそれがあるんです。

 

とくに注意されているのが、車の中に残っているオイルや冷却水。

中でも冷却水は、事故の衝撃でラジエーターが壊れていた場合に外へ漏れ出しやすく、すでに専門家たちが警戒しています。

 

そして、その影響が特に深刻になりやすい理由が、榛名湖の“構造”にあります。

榛名湖は“閉鎖水域(へいさすいいき)”とよばれ、水の循環がとても少ないのが特徴。つまり、いったん汚れたら拡散しにくく、汚染物質が長いあいだとどまりやすいという性質をもっているんですね。

 

たとえば、車から流れ出る可能性のある物質にはこんなものがあります:

・エンジンオイル → 水鳥の羽に付着し、羽ばたきを妨げる可能性

・冷却水(エチレングリコール) → 微生物や魚にとって有害

・燃料やブレーキ液 → 湖の生き物全体に悪影響のリスク

 

これらは、たった1台の車でも湖全体にダメージを与える可能性があるとされています。

 

今のところ、現場では地元の自治体が水質検査や状況の監視を継続中です(※環境保護団体の関与については確認中)。

ですが、見た目に異常が出たときにはもう手遅れ…というケースもあるんです。

 

たとえば、

・水がにごる

・湖底の泥に異臭が出る

・魚が減る、変色する

・水草が腐る

など、いったん始まると自然に元に戻るには数年単位の時間がかかることも。

 

さらにやっかいなのが、「ボルボ見に行こう!」という軽いノリの観光客の増加。

Googleマップには「榛名湖VOLVOスカイミッション」や「ボルボ水没ポイント」などで登録され、今や“映えスポット”のような扱いを受けています。

でも、それが長引けば「汚れた湖」「放置された事故現場」として、観光地イメージの悪化にもつながりかねません。

 

これが春まで放置されるようなことになれば、

・車が氷の下でどんどん劣化

・内部の液体がじわじわと流出

・春になってから“手遅れ”に気づく

という最悪のパターンも、ゼロじゃないんです。

 

今回の事件は、ただの「ちょっとした運転ミス」から始まりました。

でもそのあとに起きたのは、

・高額な回収費用

・手続きの混乱

・観光と自然の両立の難しさ

といった、たくさんの問題の連鎖。

 

もしこれが自分だったら…?

自分の車だったら…?

そう考えると、ちょっと背筋が寒くなりますよね。

 

車を運転する私たちみんなにとって、

これは「教訓」になる出来事です。

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