9人から、7人へ。

2026年9月22日の夜8時、MORE STARの鈴木花梨さんと山本るしあさんが、その日のうちにグループを脱退したというお知らせが出ました。

療養に入った2人が戻ってくる日を待っていた人ほど、画面の前で手が止まったと思います。

そして気持ちが少し落ち着いたあとに残るのが、もう買ってあるチケットのことなんですよね。

今回は、あの発表で何が決まったのかと、推しが抜けたときのチケットがどこで分かれるのかを、わかりやすくまとめていきたいと思います。


9人が7人になった9月22日

MORE STARは、アソビシステムのアイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」から2025年12月にデビューした9人組です。

FRUITS ZIPPERやCANDY TUNEと同じ並びにいるグループ、と言えば伝わる方も多いでしょうか。

デビューから1年もたたないうちに、その9人が7人になりました。

発表は2か所に出ています。

MORE STARのファンクラブサイトと、グループが所属するアソビシステムの公式サイト。

書かれていたのは、こういう文章でした。

療養中のメンバーである鈴木花梨・山本るしあにつきまして、体調不良が続いていることを受け、今後の活動について本人たちと話し合いを重ねた結果、本日9月22日をもちましてMORE STARを脱退することとなりました。

出典:MORE STAR OFFICIAL FANCLUB「鈴木花梨・山本るしあに関しまして」(2026年9月22日)

続けて、これから活動する7人の名前も並んでいます。

新井心菜さん、遠藤まりんさん、笹原なな花さん、高梨ゆなさん、中山こはくさん、萩田そらさん、森田あみさん。

お知らせには、2人それぞれの言葉も添えられています。

鈴木さんは「体調の回復を待ち、温かい言葉をかけ続けてくださった皆さんの優しさに、沢山救われました」と書きました。

山本さんは「これからもいただいた応援を胸に、前を向いて頑張っていきたいと思います」と書いています。

 

ただ、脱退そのものの説明にあたるのは、「体調不良が続いていることを受け」という一行だけ。

2人のコメントにも、辞めた理由は書かれていません。

発表のあとに「説明がない」という声が並びました。

読み落としでも意地悪でもなくて、そこには本当に書かれていないんです。

 

休みが始まった時期の手がかりは、公式Xにひとつ残っています。

5月には、山本さんが体調不良でオンライン特典会を欠席するという告知が出ていました。

そこから戻らないまま、今回の発表になっています。

 

だからこそ、発表の下にはこんな声が並びました。

「最近は、今年中に戻ってきたら嬉しいなって友達と話してて、まさか。こんな形だったとは…」

「悲しい 9人でもあすたってイメージだったし、ゴールデンドリームでデビューまで頑張ってたの見てたから」

待っていた時間が長かったぶん、区切りのつけ方が分からなくなる。

そういう種類のつらさだったはずです。

その気持ちを抱えたまま、もうひとつ確かめたくなることがあります。

すでに手元にあるチケットは、どうなるのか。


払い戻しはいたしかねますと書いてあった

答えは、同じお知らせの中にはっきり置かれていました。

また、現在発表されているライブ・出演イベントに関しましては、メンバーの脱退に伴うチケットの払い戻し等はいたしかねますのでご了承のほどお願い申し上げます。

出典:同上

すでに発表されている公演は、そのまま行われる前提です。

7人のステージとして行われて、2人が出ないことを理由にした返金は受け付けない、という案内。

9人を見たくて取った席なのに、と感じる人は多いはずです。

チケットを取った日にはまだ9人でしたから、その引っかかりはよくわかります。

 

見落とされがちなのが、すぐあとに置かれた一行。

「その他、お客様へのご案内が発生するものに関しましては、MORE STAR公式HPおよびSNSにて随時発表させていただきます」と続いています。

つまり戻らないと言い切られたのは、現在発表されているライブと出演イベントのチケットだけ。

買ったものが全部そうだとは、どこにも書かれていません。

実際、この日のうちに別の案内も出ました。


払い戻しを決めているのは誰なのか

同じ決まり方は、ほかのライブやイベントでも使われています。

払い戻しの案内が出ないとき、多くの人がまず思い浮かべるのは、自分が買ったサイトでしょう。

ところが戻すか戻さないかは、売っている会社が決めているのではありません。

チケットぴあのヘルプには、こう書いてありました。

チケットの払い戻しは、公演が中止・延期・内容変更となり、興行主催者が払い戻しの受付を決定した場合に受付いたします

出典:チケットぴあ「公演中止・延期・内容変更による払い戻し」

一文のなかに、二段の条件が入っています。

前半は、中止・延期・内容変更という3つの状態。

出演者が減ることは「内容変更」にあたりうるので、制度のうえでは道が残されています。

 

ぴあが例として挙げているのは、アーティストの急病や天候不良で公演が中止・延期になった場合でした。

体調の話そのものが、払い戻しの理由にならないわけではないんです。

公演が丸ごと流れたのか、それとも出る人が減っただけなのかで、扱いは大きく変わります。

 

問題は後半です。

興行主催者が払い戻しの受付を決定した場合、と書いてあります。

興行主催者というのは、そのライブを開く側のこと。

今回でいえば、脱退のお知らせを出した側と同じところになります。

 

つまり払い戻しの有無は、規約が自動で決めてくれるものではなくて、主催者がそのつど判断しているもの。

チケットを売っているプレイガイドに問い合わせると「主催者にお問い合わせください」と返ってきますが、窓口が冷たいわけではなく、売っている側に決める権限がありません。

MORE STARの場合は、その主催者が今回は「いたしかねます」と決めました。

お知らせにあの一文が最初から入っていたのは、判断がもう済んでいたからでしょう。

 

ちなみに、払い戻しが決まったときでも、戻ってくる範囲は決まっています。

ぴあの案内では、チケット代金とシステム利用料、発券手数料などが対象。

決済手数料は対象外で、配送手数料はまだ届いていない場合だけです。

並んでいるのは券にかかったお金までで、交通費や宿泊費は入っていません。

しかも受付には期限があって、公演ごとに違います。

期限を過ぎると対応できなくなるので、案内が出た日に動くのがいちばん安全ですね。


それでも戻ってきたお金があった

同じ9月22日、まったく逆の案内も出ています。

グッズや、メンバーと画面ごしに話せるオンライン特典会を扱うSUKISUKIが、夜9時ごろに払い戻しを発表しました。

対象の商品を買った人には、返金手順を知らせるメールが順次送られているとのこと。

そのメールに沿って手続きをしないと返金が進まない、という注意も添えられています。

迷惑メールフォルダに入っている可能性まで書いてあるので、心当たりのある方はそちらも開いてみてください。

同じ日の、同じ脱退。

それなのに片方は戻らず、片方は戻ってきました。

 

分かれ目は、買った人が何を買ったことになっているかです。

ライブのチケットが約束しているのは、その日その会場で行われる公演を見ること。

だから2人が抜けても、公演そのものは予定どおり行われます。

 

いっぽうでSUKISUKIが払い戻しの対象に挙げたのは、「MORE STAR オンライン特典会 山本るしあ」とメンバーの名前まで入った商品でした。

その人がいなくなれば中身が丸ごと無くなるので、実施が困難という言葉になって、返金へ進んでいます。

 

手元にあるものが、日付と会場の券なのか、特定の人と会うための券なのか。

そこを分けて見るだけで、見通しはずいぶん変わります。

チェキ券や個別のオンライン会は後者に近いので、案内が別に出ることも覚えておくといいかもしれません。

なお、公演そのものが中止になった場合は、また話が変わってきます。

メンバーをめぐって公演ごと止まった例は、MEOWMEW髙﨑愛生さんの生誕祭が中止になったときにまとめました。


お知らせは2枚あって一行だけ違う

それでもまだ胸に残っているのは、やっぱり説明の少なさでしょう。

9月22日のお知らせは、ファンクラブサイトとアソビシステムの公式サイトの2か所に出ています。

並べて読むと本文はほとんど同じで、違っているのは事務所側にだけ入っている一行でした。

なお、鈴木花梨・山本るしあの両名は、MORE STAR脱退後も引き続き弊社に所属いたします。

出典:アソビシステム「MORE STARに関するお知らせ」(2026年9月22日)

この一行が、ファンクラブ側のお知らせには入っていません。

グループを離れただけなのか、それともこの先どこにも出てこないのか。

待っていた人がいちばん知りたいのは、たぶんそこです。

その答えにいちばん近い一行は、ファン向けではないほうの紙に載っていました。

 

脱退という言葉は、意外と範囲が広いんです。

グループを抜けて事務所も離れる場合にも使われますし、グループだけを抜ける場合にも使われます。

そのどちらなのかは、言葉そのものからは読み取れません。

今回でいえば、事務所に残ると書いた一行があってはじめて、範囲が決まります。

実際、この一行の差に気づいた人が発表の下にいました。

「アソビシステム公式だと『鈴木花梨・山本るしあの両名は、MORE STAR脱退後も引き続き弊社に所属いたします。』ってのが記載があるな」「こっちのお知らせにもその文いれればいいのに…」

 

宛先が違うのだから、書き分けること自体はよくあること。

それでも読む側からすれば、同じ一日の同じ出来事です。

片方しか開かなければ、いちばん知りたかった一行に出会えないまま終わります。

だから、推しについて何かが発表された日に開く場所は、ひとつでは足りません。

  • グループの公式サイトとファンクラブ
  • 所属事務所の公式サイト
  • チケットやグッズを買った販売サイト

この3か所を順番に見ておくと、今回のように片方にしかない一行を拾えます。

払い戻しの案内が出るのは、たいてい3つ目。

脱退の発表と同じ場所には出てこないので、メールの受信箱も合わせて見ておきたいところです。

残った7人も、それぞれの言葉を出しています。

9人のステージは、もう見られません。

それでも2人は事務所に残ると、同じ日のもう一枚には書いてありました。

その一行を知ってから7人のライブに行くのと、知らないまま行くのとでは、たぶん見える景色が違います。

チケットは戻ってこないけれど、持っている券には、まだその日の分の楽しみが残っていますね。

 

この記事で参考にした情報

  • MORE STAR OFFICIAL FANCLUB「鈴木花梨・山本るしあに関しまして」(2026年9月22日)
  • アソビシステム株式会社「MORE STARに関するお知らせ」(2026年9月22日)
  • SUKISUKI公式X「【重要】2026年5月26日27日 MORE STAR オンライン特典会払い戻しに関するお知らせ」(2026年9月22日)
  • MORE STAR公式X「メンバーの山本るしあは体調不良のため、本日5/27(水)に実施予定の『オンライン特典会』を欠席させていただきます」(2026年5月26日)
  • チケットぴあ ヘルプ「公演中止・延期・内容変更による払い戻し」
  • 音楽ナタリー「MORE STARから鈴木花梨と山本るしあが脱退、今後は7名で活動を継続」(2026年9月22日配信)