令和の虎の林尚弘と、起業家の溝口勇児が、ふたりで持っているという「ブラックリスト」。

2026年10月9日の夕方、そのリストに5人の名前を書き足していいかという溝口勇児の投稿が、Xで大きく広がりました。

名前を挙げられた5人のうち2人は、溝口勇児がMCを務めるキャバ嬢オーディション番組「LAST CALL」に出ていたヤマトリノとゆいぴすで、ヤマトリノは10月7日に再逮捕されたばかりです。

ネットに並んだのは、あなたがそれを作るのかというあきれ声と、名指しされた本人たちの冗談まじりの返事。

なぜこの5人なのか、投稿には5人の名前のほかに何も書かれていません。

とくに見当たらないのは、何をすればリストから外れるのかという話です。

今回は、溝口勇児がヤマトリノとゆいぴすの名前を出した理由を整理しながら、このブラックリストからいつ外れるのかまで、わかりやすく解説していきたいと思います。

林尚弘が明かしていた2人のリスト

話の始まりは、林尚弘の発言でした。

東スポWEBによると、林尚弘は10月8日に更新した自身のYouTubeで、「僕と溝口さんで『この人がヤバい』というブラックリストを共有しています。林がヤバいと思った人は溝口さんにもヤバい人だと連携される」と話していたそうです。

同じ日のXでは、その動画を紹介しながら「不義理な経営者は溝口さんと林のブラックリストに載っています」と書いていました。

林尚弘が載せる相手として挙げていたのは、不義理をした経営者という条件。

この投稿を引用して、「僕も不義理をされたら、周りに伝えるタイプです。第二の被害者を生まないために。」と書いた人もいます。

困った相手のことを仲間内で伝え合うこと自体は、商売の世界では珍しい話ではないのでしょう。

 

話が大きくなったのは、その翌日のことです。

溝口勇児が林尚弘の投稿を引用して、「トモハッピー、森脇、古徳、ゆいぴす、ヤマトリノはブラックリストに記載でいいですよね」と投稿しました。

報道によると、5人は元令和の虎のトモハッピー、アウトレイジ森脇、リアルバリューマフィアの古徳一暁、そして「LAST CALL」に出演していたヤマトリノとゆいぴすです。

このうちヤマトリノとゆいぴすは、同じ記事でキャバクラ嬢と紹介されていて、林尚弘の言う「不義理な経営者」には当てはまりにくい2人。

しかも、真っ先に反応したのは、リストを一緒に持っているはずの林尚弘本人でした。

東スポWEBは、ゆいぴすを林尚弘の「お気に入り」と書いていて、その林尚弘がゆいぴすの名前を見て返したのが「あれ ちょっと違うような」という一言です。

ふたりで共有しているリストのはずなのに、書き足す1件目から、持ち主どうしの意見がそろっていませんでした。

返事をしたのは5人のうち3人

名前を出された側は、どう受け止めたのでしょうか。

その夜のうちに、3人が引用の形で返事をしています。

  • アウトレイジ森脇は「上等です。」と返し、続けてリストに入っていない別の人の名前を挙げてみせた
  • 古徳一暁は「たぶん俺だけガチのやつ」
  • トモハッピーは「好きに書いといて」

載らなかった人のことを気にしてみせる人までいて、経営者どうしの少し荒っぽい掛け合いにも見えました。

 

残りの2人は、事情がまったく違います。

ヤマトリノは、報道によると先月コカインを持っていた疑いで逮捕され、今月に入って、コカインなどを使った疑いで再逮捕されたばかりです。

逮捕されて身柄を拘束されている間は、自分でXに書き込むこともできません。

ゆいぴすは、2型糖尿病の治療薬として承認されている「マンジャロ」を番組で応募者に勧めて騒ぎになり、「LAST CALL」を降りた人です。

溝口勇児は、彼女が陰で悪口を言っているとYouTubeで怒り、「マジでなめんなよ。いい加減にしろよ」とまで口にしていたと伝えられています。

ゆいぴす本人はXもYouTubeも続けていて、名前を挙げられる前日にも、溝口勇児の名前をタイトルに入れた動画を紹介していました。

それでも、この記事を書いている時点で、ブラックリストの件には触れていません。

冗談で返した3人と、黙っている1人と、返事をしようにもできない1人が、同じ一行に並んでいます。

 

ネットの声も、この並び方に引っかかっていました。

目についたのは、「晒し上げてるムーブはどうなのか?」という疑問や、「ろくに説明すらしない奴が作成するブラックリストって?」というあきれ声です。

なかには「筆頭に載ってんのはお前だろ」と、リストの持ち主へ矛先を向ける声もありました。

「溝口と林、お互いがお互いをブラックリストに入れてそう」と笑う人までいたのは、このふたりの組み合わせを知っている人ならではの感想でしょう。

そう言いたくなるのにも、わけがあって。

溝口勇児は6月28日、「LAST CALL」のイベントの冒頭で7分にわたって謝罪し、来場者を含めてチケット代を全額返すと発表しています。

お金のブラックリストは本人に見せる

世の中で「ブラックリストに載る」と言われるとき、多くの人が思い浮かべるのはお金の話ですよね。

ローンやクレジットカードの支払いを延滞すると載ってしまう、あのリストです。

実は、「ブラックリスト」という名前のリストは存在しません。

そう呼ばれているものの正体は、信用情報機関が持っている「信用情報」で、クレジットやローンの契約と、支払いの記録をまとめたもの。

信用情報機関には、CICのほかにJICCや全国銀行個人信用情報センターがあります。

なかでもCICの公式サイトには、この情報の扱い方が細かく書かれていて。

  • 載せる前に、本人の同意を取る(会員の会社に、同意事項を書いた書面を見せて同意を得るよう義務づけている)
  • 本人は、自分の情報をいつでも見られる(インターネットなら手数料500円)
  • 載る期間が決まっている(クレジットの記録は、支払いが遅れた記録も含めて、契約期間中と契約が終わってから5年間)
  • 使い道が決まっている(支払う力を調べる以外に使うのは、法律で禁止)

CICの説明では、割賦販売法や貸金業法に「信用情報を支払能力調査以外の目的に使用してはならない」と定められていて、会社がDMの発送や社員の採用試験の参考に使った場合は、利用停止や加盟契約の解除といった罰則を適用することがあるとのこと。

つまり、お金の世界で「この人は要注意」を会社どうしで共有するときは、ここまでの決まりで囲われているんです。

だからこそ、延滞の記録が残っていても、契約が終わって5年たてば消えるのを待つことができますし、間違って載っていれば自分で見つけて直してもらうことまでできます。

 

似た考え方は、個人情報保護法にも。

会社が仕事で持っている個人のデータについて、33条では本人が開示を求められ、続く34条では、内容が事実でなければ訂正や削除も求められます。

経営者ふたりのリストがこうした決まりの対象になるのか、そもそも紙やデータの形で本当にあるのかは、外からは分かりません。

それでも、世間でブラックリストと呼ばれている仕組みが、本人にだけは中身を見せる作りになっていることは確かなんですよね。

名前だけが先に出ていくリスト

溝口勇児と林尚弘のリストについて分かっているのは、Xに書かれたことだけです。

それをお金のブラックリストと並べると、向きがちょうど反対になっています。

お金のブラックリストは、他人には見せずに、本人には見せる。

今回のリストは、名前を世間に見せたうえで、何が書いてあるのかは、少なくとも表には出ていません。

林尚弘の言う「不義理」なのか、溝口勇児の怒っていた悪口なのか、5人それぞれの何が問題なのか、いつになったら外れるのか、投稿にはどれも書かれていないままです。

 

2022年1月には、ある開業医が、トラブルのあった患者の情報を病院どうしで共有できないかとXに書きながら、「個人情報上の批判はわかる」と自分で添えていました。

困った相手を伝え合いたい気持ちと、名前を回すことの重さは、いつも隣り合っています。

 

今回、その重さをいちばん受けているのは、冗談で返せた3人ではありません。

何も言っていない2人の名前が、「ブラックリスト」という言葉と一緒に広がっています。

しかも東スポWEBは、ゆいぴすが実際にリストへ加えられるかどうかは定かでないとも伝えていて。

載ったのかどうかさえはっきりしないまま、名前だけが先に「ブラックリスト入り」として出回っている形です。

仲間の経営者に伝えたいだけなら、仲間内で伝えれば足りたはずなんですよね。

またいつか会おうと言われた1人

5人のうち1人だけ、溝口勇児がその先の話をしていた人がいます。

その1人が、ヤマトリノ。

報道によると、溝口勇児は前日に配信したYouTubeで、ヤマトリノにさんざん迷惑をかけられたと話しながら、「早く出てきてください。ちゃんと反省して、またいつか会いましょう。とはいえ、会ったら泣かすけどな。覚悟しとけ」と語っていたそうです。

口は悪いものの、そこには、もう一度付き合う日のことまで入っています。

リストに名前を挙げた本人が、別の場所では「またいつか」と口にしていたわけで。

いちばん重い立場にいる人にだけ、外れたあとの話が用意されていました。

報道で伝わっているかぎり、ほかの4人に向けた同じような一言は見当たりません。

 

思い返せば、溝口勇児自身も、6月のイベントで謝ったその夜に、Xへこう書いていました。

一度つまずいた人が、謝って、もう一度表に立つところを、溝口勇児はこの夏に自分で見せてきた人でもあります。

名前を世間に出すなら、外れる日のことも一緒に書いておいてほしいところですね。