キャバ嬢のオーディション番組『LAST CALL』で知られる星乃リアが、2026年10月19日の夜、自分のYouTubeに「今回の騒動と今後について」という動画を出しました。

番組に出る前に成人向けの配信をしていたとして、9月の下旬から出回っていた写真や動画。

それについて冒頭で口にしたのは、「写真や動画など事実です」という一言。

ネットでは「まじだったのか」という声と並んで、「言い訳」「演技」と本人を責める書き込みまで出てきています。

本人を責める声は集まっているのに、その写真や動画を広めた側の話は、ほとんど聞こえてきません。

彼女はこれからどうなるのか、動画でいったい何を語ったのか。

そして、本当のことだったなら、広めた側はもう何も言われないのでしょうか。

この記事は、拡散されたものの中身を探したり、過去の配信の内容に触れたりはしません。

本人が動画で語った「事実です」の中身とこれからのことを整理しながら、本当のことなら晒していいのか、という点も刑法の条文からわかりやすく解説していこうと思います。


お店に出なかった3週間

星乃リアが『LAST CALL』に志願者として出たのは、2026年3月に配信された回で、この夏には六本木のキャバクラ、クラブリオへお店を移ったばかりでした。

YouTube関連のニュースサイト、ユーチュラによると、9月の下旬から、番組に出る前に成人向けの配信をしていたという情報が、暴露系のXアカウントで広まっていったそうです。

彼女がお店に出なくなり、SNSの更新が止まったのも、このころから。

10月17日には、妹の星乃みりぃが「お姉ちゃんがずっと家に帰ってこない」「LINEしても既読にもならない」と投稿し、その夜には、お店から3週間出勤していないと連絡があったことと、警察へ向かうことを書いています。

そして翌18日、番組を手がけるYOAKE Groupの西川将史が、本人や関係者に暴露をほのめかして圧力をかける言動をやめるよう求める声明を出しました。

同じ報道によると、声明では以前から警察に相談していることと、刑事告訴や損害賠償の請求も含めて対応を進める方針が示されたとのこと。

 

19日の夜に出てきたのが、本人の動画です。

動画で語られたのは、大きく分けてこの5つ。

  • 成人向けの配信をしていたのは、番組に出る前のこと
  • 家族への仕送りのために始め、短い期間でやめた
  • 活動を始めてから「バラすぞ」というDMが届いていた
  • 情報が広まったあと、死ぬことまで考えていた
  • お店や番組との仕事は、このまま続けられることになった

妹が警察へ向かうと書いてから2日後に、本人が自分の口で話している姿を見られて、まずはほっとしたというのが正直なところ。

ネットにも、本人の言葉を受けてこう書いた人がいました。

責める声が目立つなかでも、こうして先に本人の事情を受け止めた人もいるんです。

 

「黙っているつもりだった」と話した理由

動画の中で星乃リアは、本当は事実とも嘘とも言わず、黙っているつもりだったと話しています。

「スルーして、皆さんが自然と忘れてくれたらいいなっていう、すごい甘い考えでいました」とのこと。

それでも、応援してくれる人や仕事の関係者に対して不誠実だと思い直して、「ちゃんと私の口から説明しようと思った」そうです。

 

仕事を始めたきっかけとして挙げたのは、家の事情でした。

お父さんが病気をして通院費がかかり、妹はまだ高校生で部活に打ち込んでいて、自分は昼の仕事をしていても十分な仕送りができていなかった。

身近な人に相談して、人と直接会う働き方は「そこまでの勇気が出なくて、怖くて」選べず、紹介されたのが「人に会わなくてもいいし、昼の仕事をしながらでも稼ぐ方法がある」という仕事だったと説明しています。

当時は芸能の活動をするつもりもなく、番組も始まる前でした。

「当時の自分の中ではそれしかなくて。でも、それが結構心が死ぬというか、きつくて」と振り返り、自分の選択を「本当に今思うとバカだったなって思います」とまで言っています。

ここまで自分を責める言葉が並ぶと、聞いているほうがつらくなるんですよね。

実際、動画を見た人からは、説明しなくてもよかったのに、という声も出ていました。

話すほうを選ぶまでには、番組に出てから半年のあいだ、ひとりで抱えてきた怖さがあったそうです。

知っている人が口外するのではないかという恐怖は消えず、活動が始まってからは実際に「バラすぞみたいな」DMが届いていたといいます。

誰にも打ち明けていなかったので、「相談する人がいなくて、もう1人で抱え込むしかなくて」という状態が続いていました。

いつ誰が過去を売るか分からないまま、表には出さずに活動を続けていたといいます。

しかし、黙っているあいだ、その過去をいつ明かすかを決められたのは、本人ではなくDMを送ってくる側でした。

結果として、自分の口で「事実です」と言ったことで、「バラすぞ」はもう脅しとして使えなくなっています。

「SNS辞めればデジタルタトゥー永遠背負って生きていかなくていいのに」と書いた人もいましたが、今回の情報は外の暴露系アカウントから広まりました。

本人がSNSをやめても、他人が広める手は止まりません。

説明しなくてもよかった、という声は、本人がこれ以上傷つかないでほしいという心配から出た声でしょう。

本人は、その傷がいつ来るか分からない怖さを、自分の口で終わらせにいったように見えます。


「本当なら」が通らない刑法230条

では、本人が認めたことで、広めた側の立場は変わるのでしょうか。

本人が認めた以上、もう何を言われても仕方ない、と感じる人がいるのも無理はありません。

嘘を広められたなら怒っていいけれど、本当のことなら言われても仕方ない、という感覚は、たぶん多くの人が持っているもの。

ところが刑法は、この感覚とは逆の書き方。

名誉毀損を定めた刑法230条は、「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は」と書いたあとに、「その事実の有無にかかわらず」罰すると続けています。

罰は、3年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金。

拘禁刑というのは、それまでの懲役と禁錮がひとつにまとまった呼び方のこと。

ここでいう名誉は、その人が世間から受けている評価を指します。

本当のことを広めても、人の評価を下げれば名誉毀損になりうる、というのが条文の出発点です。

 

例外は、すぐ後ろの230条の2にあります。

公共の利害に関わる事実で、目的がもっぱら公益のためで、しかも本当だと証明できたときに限って罰しない、という決まりです。

「本当だから」の1つだけでは、この例外は使えません。

今回は本人が事実と認めていますが、残る2つ、つまり昔の仕事が公共の利害に関わる話なのか、広めた目的が公益だったのかを決めるのは裁判所で、外からは言い切れないところ。

 

「バラすぞ」というDMについても、刑法には条文があるんです。

脅迫を定めた刑法222条は、「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者」を罰すると書いていて、並んでいる5つの中に名誉が入っています。

こちらの罰は、2年以下の拘禁刑か30万円以下の罰金。

名誉毀損は、本人などが告訴しないと裁判にかけられない決まりですが(刑法232条)、脅迫にはその決まりがありません。

YOAKE Groupの声明が刑事告訴に触れていたことは報じられていますが、どの罪で、誰が告訴するのかまでは、まだ伝えられていない状態です。

 

ただ、名前からは当てはまりそうに見えて、外れるかもしれない法律も、ひとつ。

いわゆるリベンジポルノ防止法は、守る対象の画像を定めた第2条で、撮られた本人が「第三者が閲覧することを認識した上で、任意に撮影を承諾し」たものを除くと書いています。

配信はもともと見る人がいる前提の仕組みなので、この除外に当たるかもしれません。

本人が悪いからではなく、この法律が想定している被害の形と違う、というだけのことです。

どの法律に当たるかは警察と裁判所が決めることで、名誉毀損や脅迫の条文はそのまま残ります。

 

本人が「事実です」と認めたことで変わったのは、噂が本当かどうかという1点だけ。

広めたことや、脅したことが正しかったかどうかは、その1点とは別のところで問われ続けます。

ネットにも、事実だったことと、自分の口で答えたことを分けて受け止める声がありました。

事実だったことと、それを広めた行いは、別々に問われるものなんですよね。

 

怖くて開けなかったLINEの中身

動画のいちばん重いところは、情報が広まったあとの話でした。

自分の過去が出回っているのを目にして、星乃リアは「死ぬしかない」と思い詰めたそうです。

もう活動できない、応援してもらえない、がっかりされる、と考えて追い込まれながら、自分がいなくなったら誰が家族を支えるのか、という思いも頭をよぎったと話しています。

怖くてLINEも開けなくなっていたなかで、家族や周りの人からのメッセージは届き続けていました。

そして、思い切って開いてみると、並んでいたのは心配する言葉や、温かい言葉だったとのこと。

「それを見たときに、なんか救われた」「まだ死んじゃダメだって思ったんですよ」と、立て直そうと決めたときのことを語っています。

妹が書いていた「既読にならないLINE」も、本人の側から見れば、怖くて開けなかったメッセージのひとつだったのかもしれません。

それでも、送られ続けたふつうの言葉は、届くのが遅れただけで、ちゃんと本人を引き止めていたんです。

 

これからどうなるのかについては、本人が動画の中で答えを出していました。

在籍しているお店や『LAST CALL』との契約を打ち切られるのではないかと怖かったものの、引き続き働けることになったそうです。

星乃リアはそのうえで、これまで避けていた同伴やアフター(お客さんと、お店に出る前や閉店のあとに食事などへ行くこと)にも向き合い、仕事に徹底して取り組むと話しています。

「応援してくださっている方たちが、いつか応援してて良かったなって思ってもらえるように」という言葉で、動画は締めくくられました。

ユーチュラによると、動画のコメント欄にはねぎらいや心配の声が多く寄せられていて、「本来流出すべきでないものを流されたリアちゃん自身の心のケアを必ずしてください」と書く人もいたそうです。

ネットには、話すことを選んだ姿そのものを受け止める声も出ていました。

認める義務はなかったのに話した、と受け止めている人もいます。

 

いま自分のスマホに「バラすぞ」に近いメッセージが届いている人がいたら、ひとりで抱えずに、警察の相談窓口(#9110)に話してみてください。

受付の時間は都道府県によって違い、急ぐときは110番です。

死にたい、消えたいという気持ちが続いているなら、「#いのちSOS」(0120-061-338)は毎日24時間、無料で電話を受けています。

今回の動画に寄せられたねぎらいの言葉も、あのLINEと同じように、本人のところへ届いているといいですね。

 

この記事で参考にした情報

  • 星乃リアのX(2026年10月19日の投稿)とYouTube動画「今回の騒動と今後について。」
  • 星乃みりぃのX(2026年10月17日の投稿)
  • ユーチュラ「LAST CALL出演のキャバ嬢・星乃リア、過去の成人向け配信を認める」(2026年10月19日)
  • 刑法(第222条・第230条・第230条の2・第232条)
  • 私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(第2条)
  • NPO法人 自殺対策支援センターライフリンク「#いのちSOS」