国から「Chromeを忘れずにアップデートしてください」と言われたら、いますぐ急いだほうがいいのか、迷うところ。

2026年10月22日の昼前、国のサイバー対策の司令塔である国家サイバー統括室が、パソコン向け・Android向け・Chromebook向けのChromeの更新を、Xで続けて呼びかけました。

Androidのスマホですぐに試した人からは、「156.0.8078.47版が無いです!!!」「日本語が欲しいです」という声も上がっています。

急げと言われたのにボタンが出てこないと、自分のスマホだけ取り残されたのではと不安になりますよね。

先に答えを言うと、急がなくても、いま慌てることは何もありません。

今回は、Chromeのアップデートを急ぐべきかどうかと、スマホやパソコンで確かめる場所を、わかりやすく解説していきます。

更新ボタンが出てこないのは順番待ち

ボタンが出てこない理由は、Googleが出している英語のお知らせに書いてありました。

Android版の新しいChromeは、Google Play(Playストア)で数日かけて少しずつ使えるようになる、という配り方なんです。

全員のスマホに同じ瞬間に届くのではなく、順番に配られていくので、国が呼びかけた時点でまだ自分の番が来ていない人がいるのは、ふつうのこと。

ボタンが出ないのは、故障でも操作の間違いでもありません。

数日待つあいだが心配な人もいると思いますが、Google Playの説明には、重大な弱点を直す更新だとGoogleが判断した場合は、スマホの設定にかかわらず更新を入れることがある、と書かれています。

届いたときに入れれば、それで十分です。

 

もうひとつ、呼びかけの下では「48が来ていたから更新した」という声と、「47が無い」という声が並んで、話がこんがらがっていました。

これは、パソコンとスマホで番号が少し違うためです。

国の同じ日のパソコン向けの知らせを見ると、WindowsとMacには47と48の2種類があって、Androidは47だけ。

パソコンで48に更新した人と、スマホで47を探している人は、そもそも別の番号の話をしていました。

ちなみにiPhone版は番号の最後が46で、こちらの更新はApp Storeから。

Androidのスマホなら、先頭が156で、最後が47以上なら更新は済んでいます。

 

スマホとパソコンで確かめる場所

では、その番号はどこで見ればいいのでしょうか。

いちばん早いのは、Chromeそのものを開くやり方。

  1. Chromeを開く
  2. 右上の、点が3つ縦に並んだボタンをタップ
  3. 「設定」→「Chromeについて」をタップ

「Chromeについて」に出ている番号が、いまのChromeの版の番号です。

 

もうひとつは、Playストアで更新が届いているかを見る方法で、手順を投稿にまとめてくれている人もいました。

手順はGoogleの説明とも同じで、Playストアのプロフィールのアイコンから「アプリとデバイスの管理」へ進み、「アップデート利用可能」の一覧にChromeがあれば「更新」を押すだけです。

ひとつだけ付け足すと、一覧にChromeが無いときは、もう最新になっているか、まだ自分の番が来ていないかのどちらか。

どちらなのかは、さっきの「Chromeについて」の番号を見れば分かります。

なお、いまのChromeが使えるのはAndroid 10以降のスマホで、自分のAndroidの版は、スマホの「設定」の中の「デバイス情報」や「端末情報」といった項目で確かめられます(名前は機種によって違います)。

 

パソコンのChromeは、ふだんはブラウザを閉じて次に開くまでのあいだに、裏で自動的に更新されています。

確かめたいときは、右上の点が3つ縦に並んだボタンから「ヘルプ」→「Google Chromeについて」と進み、「再起動」が出ていれば押すだけ。

「再起動」が出なければ、もう最新になっています。

英語のお知らせに書いてあること

国の投稿についているリンクの先は、Googleが英語で出しているお知らせのページでした。

「日本語が欲しい」という声が出るのも、無理はありません。

国の呼びかけなのに、読んだ人が次にやることは英語のページの中、というのはちょっと不親切に感じてしまいます。

中身を日本語にすると、言っていることは3つだけでした。

  • Android向けのChromeの新しい版(156.0.8078.47)を出した
  • 数日かけてGoogle Playで使えるようになる
  • 中身は、同じ日に出たパソコン版と同じセキュリティの直し

156.0.8078.47というのはChromeの版の番号で、先頭の156が「第156版」、うしろはその中の細かい通し番号だと思っておけば十分。

 

セキュリティの直しというのは、悪意のあるサイトに入り込まれる弱点(穴)をふさぐ作業のことです。

パソコン版の同じ更新には、Googleがいちばん重い段階に分類した穴の直しも含まれていました。

聞くとドキッとしますが、利用者がやることは更新を入れることだけで、入れてしまえばその穴はふさがります。

パソコンに詳しい人でも、なぜ更新が要るのかを説明するのは案外むずかしいものなんですよね。

理由まで覚えなくても、届いたら入れる、だけで困ることはないんです。

 

同じ知らせは毎週のように届いている

国が急にここまで呼びかけるのは、何か特別なことが起きたからでは、と感じた人もいるかもしれません。

ところが、国家サイバー統括室の投稿をさかのぼると、Android向けChromeの同じ形の知らせは、10月だけでも22日までに3回出ていました。

8月にもAndroid向けだけで5回出ていて、文面はほとんど同じで、変わるのは日付と番号だけです。

特別な警報に見えたあの投稿は、毎週のように届く定期便でした。

Chromeは穴が見つかるたびに直しを出していて、国はそのたびに、決まった文面で知らせています。

 

それでも今回だけ大きく広まったのは、前の日に同じアカウントが、PHPという別の問題について注意を呼びかけたばかりだったからでしょう。

PHPはウェブサイトを動かす側のプログラムで、スマホには入っていないので、Chromeの更新とは別の話です。

PHP脆弱性で一般人ができること|昔登録して忘れたサイトが危ない理由PHPの脆弱性(ぜいじゃくせい)をめぐる騒ぎは、修正版が出て一夜明けたいまも、一般人は何をすればいいのか、という声が止まりません。 P...

前の晩の騒ぎのあとに同じ名前で「アップデートを」と届けば、続きの知らせに見えてしまうのも無理はありません。

毎週届くものだと分かれば、知らせが出るたびに身構えなくていいんです。

自動更新にしておけば次は慌てない

とはいえ、毎週のように届くものを、知らせが出るたびに自分で追いかけるのは骨が折れますよね。

そこで頼りになるのが、Playストアの自動更新。

  1. Playストアのプロフィールのアイコンをタップ
  2. 「設定」→「ネットワーク設定」→「アプリの自動更新」をタップ
  3. 更新のしかたを選ぶ

「Wi-Fi接続時にのみ更新」を選んでいると、Wi-Fiにつながるまで更新は待ちになるので、外出が多い人は覚えておくと安心です。

これで、国の知らせを見かけたころには、もう済んでいることが多くなっていきます。

 

そして、本物のChromeの更新はPlayストアから届く、と覚えておくと、もうひとつ安心です。

情報処理推進機構(IPA)は、サイトを見ている途中に突然「ウイルスを検出した」「更新しないとスマホがフリーズする」といった画面が出る手口について、その警告は偽物だと注意を呼びかけています。

サイトの画面の中で急に「今すぐ更新を」と迫ってくるものは、押さずにそのページを閉じれば大丈夫です。

次に国の知らせを見かけたら、Playストアを一度のぞいて、ボタンがあれば押す、無ければ待つ、それだけで十分ということですね。

 

この記事で参考にした情報

  • 国家サイバー統括室(注意・警戒情報)のXの投稿(2026年8月〜10月のChrome更新の知らせ)
  • Google「Chrome Releases」(2026年10月20日のAndroid版・パソコン版・iPhone版のお知らせ)
  • Google Chrome ヘルプ「Google Chrome を更新する」(Android)
  • Google Play ヘルプ「Android でアプリを更新する方法」
  • IPA「スマートフォンの偽セキュリティ警告から自動継続課金アプリのインストールへ誘導する手口にあらためて注意!」(2022年10月25日)