ドコモなんて、もう解約してしまおうか。

口座の情報まで漏れたと聞いて、そう考えた人も少なくないと思います。

ドコモからお詫びのSMSが届いた、という人もいて、ネットは怒りと心配でいっぱいです。

ただ、今回の発表には見落とされやすい一行がありました。

漏れた人の中には、すでにドコモを解約した人も含まれていたんです。

もうやめた会社からでも、預けた情報が漏れることもあるんですね。

今回は、ドコモの情報流出で何が漏れたのかと、解約した人まで含まれていた理由を、ドコモの発表と法律からわかりやすくまとめていきたいと思います。

対象者全員の本人確認書類の番号まで漏れていた

ドコモの説明によると、2026年11月4日の午前、ドコモオンラインショップとMy docomoへの大量のアクセスを知らせる警報が鳴りました。

攻撃に使われていた経路をふさいだのは、その日の夕方だったそうです。

いったん再開したあと、深夜に再び怪しいアクセスが見つかり、翌5日の未明から両方のサービスを止めています。

6日夜の会見で明らかになった件数は、最大29万4839回線で、個人が20万4157回線、法人が9万682回線。

とはいえ、1人で何回線も持っている人もいるので、この数がそのまま人数というわけではありません。

 

漏れた情報は、全員に共通するものと、一部の人だけのものに分かれています。

全員に共通しているのは、氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、料金プランなどの契約内容、そして本人確認書類の番号でした。

一部の人については、勤務先の名前や所在地、金融機関名と支店名、口座番号と口座名義まで含まれていたそうです。

本人確認書類というのは、契約のときに見せる運転免許証などのこと。

ドコモは番号が漏れたことは認めたうえで、どの種類の書類の番号なのかは明らかにしていません。

いっぽうで、クレジットカードの番号は一部を伏せた形で保管していたので漏れておらず、マイナンバーはそもそも保存していなかった、と説明しています。

 

ドコモのお知らせに載った項目の表を、そのまま貼って注意を呼びかけている人もいました。

住所から勤め先、口座まで、暮らしの中身がひと通りそろっていて、読んでいるだけで胃が重くなりますよね。

しかも漏れた情報は、暗号化されていない、そのまま読める状態だったとのこと。

ドコモをめぐっては、10月27日にもドコモ光の契約者らの情報が44万件あまり流出していたことが明らかになったばかりでした。

会見では、前田義晃社長が「お客様情報の取り扱いに関する事案が続いていることを極めて重く受け止めております」と話しています。

 

SMSが来ないならセーフなのか

いま多くの人が気にしているのは、自分が対象かどうかではないでしょうか。

ドコモは11月6日から、対象の個人にSMSでお詫びと注意事項を送り始めました。

そのせいか、SMSが届いていないなら自分は無事、と受け止めている人もいます。

特設の窓口に電話をして、家族全員が対象外だと確かめたという人もいました。

ただ、ドコモは今後も複数回のSMSや、郵送のダイレクトメールで案内を続けると説明しています。

1通目のSMSが来ていないことだけで、対象外と決めてしまうのは少し早いかもしれません。

法人の契約については、営業担当者などを通じて知らせるとのこと。

だから、心配な人は、ドコモが開いた特設ダイヤルに自分から電話をかけて確かめるのが確実でしょう。

番号は0120-451-360で、受付は午前9時から午後8時までとなっています。

解約した人の情報まで漏れていた理由

今回の発表でいちばん引っかかるのは、解約した人の情報まで含まれていたことです。

もう使っていないのだから、とっくに消してくれていてもいいのに、と感じるのは自然なことですよね。

これには、携帯電話の契約ならではの決まりが関わっているんです。

携帯電話不正利用防止法という法律が、携帯電話会社に、契約のときの本人確認の記録を作って保管するよう求めています。

しかもその保管期間は、契約が続いているあいだだけではありません。

法律の第4条2項には、「役務提供契約が終了した日から三年間保存しなければならない」と書かれています。

そして、その記録に何を書くかを決めた総務省の規則には、本人確認に使った書類の「種類及び記号番号」が並んでいました。

本人確認書類の番号は、法律の決まりで、解約しても3年間は会社に残る情報なんです。

ドコモも会見で、本人確認書類の番号の保存は、不正な利用を防ぐために法的に求められていると説明しました。

悪用を防ぐための記録が、今度は悪用される側に回ってしまった形。

 

ドコモは、解約した人の本人確認の記録も、この法律に沿って手元に残していました。

なお、漏れた中に何年前に解約した人がいたのかまでは、公表されていません。

はっきりしているのは、解約すれば預けた情報もすぐに消える、とはかぎらないということ。

それでも解約を急ぎたい人に向けて、オンラインの手続きが止まっているいまは店頭へ、と呼びかける人もいました。

解約で止められるのは、これから先の契約。

もう漏れてしまったものは、解約しても戻ってきません。

 

口座番号が漏れた人はどうなるのか

口座の情報が漏れたと聞いて、いちばん怖いのは貯金が勝手に引き出されることだと思います。

ドコモが公表した漏れた項目の一覧に並んでいるのは、金融機関名、支店名、口座番号、口座名義までです。

暗証番号やパスワードは、一覧に入っていません。

ドコモが繰り返し注意を呼びかけているのも、口座そのものより、漏れた情報を使ってドコモや関係者を名乗る連絡が届くことでした。

相手が氏名や住所を知っていても、それだけで信用しないでほしい、とドコモは書いています。

 

名前も住所も料金プランも合っている連絡が来たら、本物だと思ってしまいますよね。

そこに口座番号や勤め先まで出てきたら、なおさら信じてしまいそうです。

しかも本物のお詫びも同じSMSという形で届いているので、文面だけで見分けるのはむずかしいところ。

それに、これから見舞金の話が具体的になれば、「補償の手続きはこちら」といった連絡が出回ることも考えられます。

SMSやメールのリンクから手続きを始めず、自分で開いた公式のお知らせから確かめてほしい、と書いている人もいました。

攻撃がどこから入ってきたのかも、ドコモは説明しています。

今回の攻撃は、My docomoなどにログインするときのdアカウントを、基本的な入り口にしていたそうです。

そのためドコモは、dアカウントの2段階認証に、スマホの指紋や顔で本人を確かめるパスキーを使うよう勧めています。

見舞金はいくら?まだ何も決まっていない

ネットの反応でいちばん多いのは、見舞金はいくらなのか、という声かもしれません。

わずかなお金では納得しない、数か月分の料金を無料にしてほしい、ポイントはいらない、とさまざまな声が飛び交っています。

これだけのものを漏らされて、お詫びの形がまだ見えないのは、やっぱりモヤモヤしますよね。

 

ただ、いまの時点では、対象の範囲も、条件も、金額も、支払い方法も決まっていないんです。

漏れた人全員に払うのかどうかさえ、決まっていないとのこと。

会見で齋藤武副社長は、お金の話より先に、まずお客さまが二次被害に遭わないよう最大限努めると話しています。

ほかの会社の情報漏えいで見舞金が配られたときの額や、受け取るときに見ておきたい点は、こちらにまとめました。

タイムズカー見舞金3000円は安すぎ?受け取ったら終わりなのかタイムズカーの情報漏えいで、パーク24が決めたお見舞金は1人3000円でした。 2026年10月23日の発表で、現金か金券のどちらかで...

 

見舞金をもらえたとしても、漏れた情報が戻ってくるわけではありません。

お金の話が決まるのを待つあいだにも、偽の連絡はもう届き始めるかもしれないので、先に身の回りを固めておきたいですね。

いまのうちにできることは、次のとおりです。

  • SMSやメールのリンクは押さず、ドコモの公式サイトを自分で開いて確かめる
  • 自分が対象か気になるなら、特設ダイヤル0120-451-360に電話する
  • dアカウントにパスキーの2段階認証を設定する
  • 身に覚えのないログインや購入、契約がないか、ときどき見ておく
  • 口座の入出金を、銀行のアプリでこまめに確かめる

お知らせのページは何度も書き足されていて、11月6日には第三報まで出ました。

ドコモの公式アカウントからも、その都度案内されています。

My docomoとドコモオンラインショップは、いまも止まったまま、再開の時期は決まっていません。

解約した人も、続けている人も、預けた情報が漏れたことへの不安は同じですよね。

まずは今夜、届いたSMSのリンクを押さずに、公式サイトのお知らせを自分の手で開いてみてくださいね。