同じ東横インに泊まったはずなのに、朝ごはんの豪華さがまるで違った。

出張や遠征でよく泊まる人なら、一度は覚えのある感覚ではないでしょうか。

2026年10月11日の朝、「チェーンなはずなのに朝飯違いすぎるからランキング知りたい」という投稿がネットで大きく広がりました。

これに「家賃の安そうな立地の東横インは朝食が豪華です」と返した説も、元の投稿と同じくらい読まれています。

それに、東横インの朝食は、ほかの日にもよく話題にのぼるもの。

数日前には、毎朝とろろが置いてあった場所に、ある日ヨーグルトが並んでいて、寝ぼけたままご飯にかけかけたという悲鳴がかなり読まれていました。

寝ぼけた朝にこれは、たしかに危ないです。

そこで今回は、ネットで名前が挙がった当たりの店と、東横イン公式サイトに載っている全354店の朝食の欄を突き合わせ、朝食格差がなぜ起きるのか、予約の前に当たりを見分ける方法までまとめていきたいと思います。

東横インの朝食、当たりと言われた店

まず、いちばん知りたいランキングから。

東横インの公式にも、ファンのサイトにも、全店を並べたランキングは今回探したかぎりでは見当たりませんでした。

そのかわり、今回の投稿の周りには、自分が泊まった当たりの店の名前がたくさん書き込まれています。

  • 水戸駅南口=「白米、麦飯、炊き込みご飯にカレー、だし茶漬け、納豆と充実」
  • 米原駅新幹線西口=「近江牛のしぐれ煮のおにぎり出てきてめちゃくちゃおいしかった」
  • 会津若松駅前=「ソースカツが出ます」「ラーメンまで」
  • 相生の店=「ご当地メニューが4つぐらいあったり」
  • 新函館北斗の店=3年ほど前に「松前漬けか出てきてビビった」

質素なほうの声も、同じくらいはっきりしていました。

  • 「最高なところだと主食おかず汁物デザート飲み物で40〜50品目」
  • 「東京駅近くの東横インは朝食がランチパックのみという割り切りに驚いた」
  • 熊本駅前のご当地メニューが「ふりかけ」で、「ズッコケました」

同じ看板なのに、片方は小さな食堂のような品ぞろえで、片方はランチパックだけ。

これは驚きますよね。

しかも東横インは、長崎県の対馬の店に泊まった人でさえ「部屋は実家のような安心感」と書くほど、部屋の印象がそろっているチェーンです。

だからこそ朝食会場に降りた瞬間の落差が、余計に目立ってしまうのだと思います。

 

一方で、昔の大阪と最近の甲府の朝食を見比べて、全体としては「昔に比べればいくらかマシになった」と書いた人もいました。

では、東横インの朝食はそもそも何種類あるのでしょうか。

354店の朝食欄に並ぶ名前

東横イン公式サイトの各ホテルページには、「基本情報」の中に朝食という欄があります。

今回の投稿と同じ日の時点で、国内354店の欄に書かれていた名前を数えると、次のとおり。

  • ビュッフェstyle朝食=302店
  • 具おにぎりstyle朝食=41店
  • いろいろサンドstyle朝食=5店
  • コンチネンタル朝食=5店
  • 「無料朝食をご用意しております」とだけ書かれた店=1店

8割を超える302店がビュッフェで、残りの52店がそれ以外という配分です。

アパホテルと比べて、東横インの朝食を「定番&大量供給型」と呼んだ人もいて、たしかに基本はビュッフェの店が大半を占めています。

公式の説明によると、具おにぎりstyleは「おかずとしても満足できる具材をふんだんに使ったおにぎりと、具だくさんみそ汁がメインの和モーニングスタイル」とのこと。

いろいろサンドstyleは、たまごサラダやツナマヨの食事系から、あんやホイップのデザート系まで10種類以上のサンドが並ぶ形だそうです。

 

面白いのは、さきほど近江牛のおにぎりで名前が挙がった米原駅新幹線西口が、このおにぎりの店だったこと。

帯広の店も同じおにぎりの店で、「種類めっちゃあった」「美味しかった」と書かれていました。

ビュッフェでなければ外れ、という話でもなさそうです。

そして残るコンチネンタル朝食について、公式は「パン・コーヒー・飲料」と説明しています。

朝食スタイルの紹介ページでも、3つのスタイルとは別に、注意書きとして添えられているだけの扱いです。

この形の店は、全国でも次の店だけでした。

  • 東横INN蒲田1
  • 東横INN東京駅八重洲北口
  • 東横INN湘南平塚駅北口2
  • 東横INN Jr.横浜伊勢佐木長者町
  • 東横INN Jr.川崎駅前

すべてが東京都と神奈川県に集まっていて、地方には1店もありません。

さらに、いちばん上の東横INN蒲田1は、1986年に開業した東横インの第一号店です。

チェーンの原点の朝食が、いちばんシンプルな形だったんですね。

ちなみに東京駅の近くに東横インは何店かありますが、そのうち1店はこの形なので、「ランチパックのみ」という声とも話は合います。

『家賃が安いほど豪華』説と354店の並び

では、いちばん読まれていた「家賃の安そうな立地の東横インは朝食が豪華」という説はどうでしょうか。

書いた本人は、その理由を「朝食のクオリティで、原価の大きなズレを調整している」と説明していました。

都会の店は場所代が高いぶん朝食を絞り、地方の店は浮いたぶんを朝食に回している、という読みです。

 

東横インの会社案内には、社長のあいさつとしてこう書かれていました。

「土地のオーナー様にホテルを建てていただき、一棟を借り上げて運営するスタイルを採用しています」。

つまり建物の持ち主に借り賃を払って営業する形なので、店によってお金の事情が違うこと自体は、仕組みから見ても自然でしょう。

ネットには「賃貸(サブリース)な東横インは少ない気がする」という声もありましたが、会社自身は借り上げの仕組みだとはっきり書いています。

 

そのうえで、ビュッフェ以外の52店を都道府県で分けてみると、東京都が13店、神奈川県が8店、大阪府が8店でした。

この3都府県の店は全354店のうち113店なのに、ビュッフェ以外の店では29店と、半分を超えています。

コンチネンタルの店も、すべてこの中に入っていました。

 

香川県丸亀市の店を例に、「丸亀のように夜食を出す東横インは朝食の費用が削られているせいかクオリティが低い」と書いた人もいます。

同じ人は、都市部で店が複数ある場合は「駅から離れた所の方がクオリティ良い感じ」とも書いていました。

夜に無料のカレーを出している店は実際にあり、対馬比田勝の店では、8階のオーシャンビューの会場が夕食と朝食の兼用になっているそうです。

都会ほどビュッフェ以外が多い、という並びは、たしかに説と矛盾しない形。

ただし、東横イン自身は、朝食の中身を家賃で決めているとは一言も書いていません。

説は「当たっていそうな並びがある」までで、理由そのものは会社が公表していない、というのが正直なところです。

ホテルごとに工夫という公式の方針

店ごとの差の大きさには説明がない一方で、差があること自体については、公式がはっきり書いています。

朝食のページにあるのは、この一文です。

「ホテルごとに工夫をした、からだにやさしいオリジナル朝食を無料でご提供しています」。

東横インの朝食は、最初からホテルごとに違う前提で作られているんです。

 

そのかわり、どの店でも同じだと案内されているものもあります。

  • 全ホテル、全メニューが無料
  • 日替わりのスープを、17種類以上のメニューから毎日3種
  • 会場で取った料理は部屋へ持ち帰ってよい
  • 添い寝で泊まる子どもも、追加料金なしで食べられる

提供時間も、ほとんどの店が6時30分から9時まででした。

パンとコーヒーだけの時間を除くと、朝食がそれより早く始まるのは、羽田・成田・中部国際空港・大阪伊丹・熊本の空港の店だけです。

そして、公式がわざわざ別のページで紹介しているのが「ご当地もの」。

紹介ページには「地元スタッフが厳選したオススメの味」とあり、一ノ関駅前は4種類の味のもちを日替わりで、横浜市営地下鉄センター南駅はせいろで蒸したシュウマイ、佐世保駅前は皿うどんを出しているそうです。

網走の店で、北海道でおなじみの乳酸菌飲料のカツゲンが並んでいたという投稿もありました。

差がつくこと自体は公式の方針どおりで、その差がどこまで開くかの理由までは書かれていない、という形です。

予約の前に当たりを見分ける3つの手

ランキングが無いなら、予約の前に自分で見分けるしかありません。

確かめられるのは、公式のページにある次の3か所。

  • ホテルページの「基本情報」で、朝食の名前と提供時間を見る
  • 同じページのフォトギャラリーで、「朝食」の写真を見る
  • 公式の「ご当地もの」紹介ページに、その店が載っているか見る

朝食の名前を見れば、ビュッフェか、おにぎりか、サンドか、コンチネンタルかは確実にわかります。

朝にしっかり食べたい人なら、パンとコーヒーだけの朝は、これでまず避けられるはずです。

提供時間の欄に「6:00〜6:30はパン・コーヒーのみ提供」と書かれた店も30店あるので、早起きする日は時間の欄まで見ておくと安心。

ただし、302店のビュッフェの中にも幅があり、最初に紹介した40〜50品目の店と品数の少ない店が同じ名前で並んでいます。

なので、そこは写真で、並んでいる料理のおおよその様子を先に見ておくのが近道です。

 

おにぎりの店も、外れとはかぎりません。

米原や帯広の声のとおり、具の種類で勝負している店もありますし、「おにぎりスタイル」が最強で「部屋で食えるし、めんどくさくなくて良い」と書いている人もいました。

ご当地もののページに載っているのは、札幌や佐世保、那覇など、ごく一部の店。

網走の店のように、載っていなくても土地の味を出している店はあるので、ここはあくまで目安としてどうぞ。

ランキングはまだ無くても、朝食の欄の名前は、どの店も公式が自分で書いています。

次に予約するときは、その一行を一度だけのぞいてみてくださいね。