「キャバ嬢が病院の前で注射してる動画、見ました?」
最近、SNSをスクロールしていてこんな話題に出くわした方、けっこう多いんじゃないでしょうか。
人気キャバ嬢のゆいぴすさんが、本来は糖尿病の治療薬として使われるはずのマンジャロをダイエット目的で使い、それを大々的に宣伝したことでネットが大荒れになっています。
「1ヶ月で5キロ痩せた」「マンジャロ打ちな?」といった発信が次々にバズる一方で、糖尿病の患者さんや医療関係者からは「本気で薬が手に入らなくて困っている」という悲痛な声が上がっている状況。
東京都の薬務課は2025年度だけで497件もの警告を出していて、そのうちの約75%がマンジャロ関連というのですから、ちょっと尋常じゃない数字ですよね。
しかも本人は、批判が殺到するや否や「もう限界。誰を信用していいかわからない」と被害者っぽい投稿を始め、これがまた燃料投下になってしまったわけで……正直、追いかけているこちらが目を疑うような展開の連続なのです。
この記事では、ゆいぴすさんのマンジャロ騒動がここまで大ごとになった理由、なぜサクッと厳罰化されないのか、そして何より気になる副作用のリアルについて、できるだけ噛み砕いてお話ししていきたいと思います。
医療や法律の話もちょこちょこ出てきますが、肩肘張らずに、お茶でも飲みながら読める感じで進めていきますね。
目次
ゆいぴすのマンジャロ炎上騒動の概要
そもそも、ゆいぴすさんって誰?というところから入ったほうがいいかもしれません。
2002年生まれで身長170センチ、体重は47キロ前後と公表されている、いわゆるモデル体型の女性。
六本木のキャバクラ「LIRIC TOKYO ROPPONGI」に所属する人気キャバ嬢で、YouTubeの登録者数は21万人超えのインフルエンサーでもあります。
高身長の時代がきてるらしい‼️
女子と金持ちからすこぶるモテる‼️
神様ありがとう‼️ pic.twitter.com/ngKbiB7iHj— ゆいぴす (@yuipis18) May 22, 2025
本人の投稿では「1日400万円稼いだ」と主張する景気のいい話もあり、若い女性、特に水商売界隈ではちょっとしたカリスマ的存在になっていた方なのですね。
そんな彼女が、糖尿病の治療薬マンジャロを美容目的で打ち始め、その様子をSNSで惜しげもなく公開したことが、今回の炎上の発火点になりました。
マンジャロって何?
アメリカのイーライリリーという製薬会社が開発した注射薬で、一般名はチルゼパチド。
GLP-1とGIPという2種類のホルモン受容体に働きかけ、食欲を強烈に抑え、胃の中の食べ物が出ていくスピードを遅らせることで、自然と摂取カロリーを減らしてくれる仕組みになっています。
日本では2型糖尿病の治療薬として承認されているものの、美容やダイエット目的で使うのは正式な適応外、つまり「公式には認められていない使い方」なのですね。
炎上が決定的になったのは、ゆいぴすさんが「ダイエットビューティー」というオンライン診療サービスのアンバサダーに就任した一件。
ラストコールという番組内でその発表があり、そこから彼女のSNSや動画にはマンジャロ関連の投稿が一気に増えていきました。
中でもネットを騒然とさせたのが、病院でマンジャロを処方されたあと、その場で打つ様子を投稿した動画。
「我慢できなかった」「禁断症状みたい」と揶揄されるほど即物的な行動で、見ていた側にもなんとも言えないザワつきを与えてしまった一件なのです。
大手メディアではなかなか踏み込めない、こうした生々しい一次情報の積み重ねが、SNS上での騒動を加速させていったわけですね。
ゆいぴすのマンジャロ宣伝が炎上した理由
ここで「ダイエット成功談くらいで、なんでそんなに叩かれるの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、今回の件はただの個人の体験談では片付けられない、社会的な問題をいくつも抱えているのです。
供給の問題、法律の問題、そして本人の対応の問題と、3つの大きな論点が同時に火を噴いた格好で、ヤフコメやXで批判が殺到する理由がそこにあると言えそうです。
ここからは、特に炎上の核心になっている部分を、ひとつずつ丁寧に見ていきますね。
①糖尿病患者の薬を奪う供給逼迫問題
マンジャロは本来、糖尿病の方が血糖値をコントロールするために処方される薬です。
ところが美容目的の需要が爆発的に増えた結果、特に高用量(7.5mg以上)が「限定出荷」という形でしか入手できない事態に。
2026年5月現在では一部緩和の報道もあるものの、依然として現場の混乱は続いており、日本糖尿病学会や厚生労働省も「真に必要な糖尿病患者さんへ優先的に届けてほしい」と要請中なのですね。
糖尿病の方にとって、血糖値が安定しないというのは合併症リスクが跳ね上がるということ。
目に来る人もいれば、腎臓に来る人もいて、最悪の場合は透析まで進んでしまうこともある、命に直結する問題なのです。
そんな薬を、痩せたい人が美容のために横取りする構図に見えてしまったわけで、当事者の方々が怒るのも当然ではないでしょうか?
「自分の薬が足りないのに、健常者がダイエットのために使っている」という声がXで広がるたび、ゆいぴすさんへの矛先が鋭くなっていったのも、こうした背景があってのことなのでしょう。
②医療資格のない無許可宣伝と薬機法違反
次に重たいのが、薬機法、いわゆる医薬品医療機器等法に絡む問題です。
この法律では、処方箋が必要な医薬品について、一般人が広告したり販売を持ちかけたりする行為が厳しく制限されています。
特に効能効果を保証するような発信は「誇大広告」とみなされる可能性が高く、芸能人やインフルエンサーが医薬品の体験談を発信することは、医療広告ガイドラインの観点からもかなりグレーなのですね。
ゆいぴすさんの「打って痩せた」「打ちな?」といった発信は、本人にその気がなかったとしても、結果として広告モデルの役割を果たしてしまっている。
東京都薬務課は、こうした投稿に対してリプライ形式で警告を繰り返しているのですが、それでも止まらない状況が続いているわけです。
加えて、本人が反論として書いた「医者でなければ医薬品に関わってはいけないのですか?ただのアンバサダー」「日本人ってなぜここまでマンジャロに批判的なのか。世界中での売り上げをご存じか」という主旨の投稿が、火に油を注ぐ結果に。
「いやいや、それを言うなら、なぜ薬機法でわざわざ規制されているのか考えてみてほしい」というツッコミがネット上で殺到し、論点をすり替えているという印象を強めてしまったのです。
③批判を浴びた後の本人による被害者面投稿
そしてもうひとつ、燃え広がる原因になったのが、批判を受けたあとの本人の振る舞いでした。
反論投稿から数分後にツイ消しし、さらに「弁護士に連絡した」「雑魚ブロックして気持ちいい」といった威勢のいい投稿を連発。
かと思いきや、最新の投稿では「もう限界。誰を信用していいかわからない」と急に弱気な発言を始め、YouTubeのライブで「一瞬で消えるタピオカになるぞ」と脅されたという恐怖体験まで語る場面も。
もう限界。誰を信用していいかわからない。https://t.co/uqv91CcqCh pic.twitter.com/q08JA9Hrj6
— ゆいぴす (@yuipis18) May 28, 2026
正直、これには驚かされましたよね。
過去には「低血糖で倒れるとか百も承知」と豪語していた本人が、今度は急に被害者ポジションに切り替わったように見えてしまったわけで、見ていた側はかなり戸惑ったのではないでしょうか。
アンチを片っ端からブロックすると宣言していた頃の彼女と対比され、「都合のいいときだけ被害者ヅラするのか」と受け止められてしまった面もあるのですね。
さらに、関連ビジネスの出資者とされる溝口勇児さんが長文の擁護投稿をしたことも、状況を悪化させる結果に。
「出資者として責任逃れに見える」「結局ビジネス側は表に出てこない」と批判の矛先が広がり、ゆいぴすさん一人が矢面に立たされる構図に見えてしまったわけです。
被害者意識を匂わせる投稿は、本人としては救いを求めたものなのかもしれませんが、世間からは「好き放題やった結果でしょう」という冷ややかな視線が向けられてしまっている、そんな状況なのですね。
マンジャロの宣伝や処分が甘いと言われる理由5選
ここまで読むと、「だったらサクッと取り締まればいいじゃないか」と感じる方も多いはず。
ところが現実には、東京都が497件もの警告を出してもなお、オンライン診療もインフルエンサーの宣伝も止まらないという、いささかもどかしい状況が続いているのです。
これには、現行法の限界や、自由診療というビジネス領域特有のグレーゾーンが複雑に絡んでいて、一発で「逮捕」とはいかない事情があるのですね。
ヤフコメで最も渦巻いているのが「なぜ厳罰化されないのか」という不満ですので、その背景を5つの視点から見ていきましょう。
①オンライン診療がグレーゾーンで運営
最近のオンライン診療は本当に手軽になっていて、初診からスマホで完結、しかも当日配送、24時間予約OKというサービスも珍しくありません。
初診無料といった価格競争も激しく、利用者からするとありがたい話ではあるのですが、その手軽さが「十分な診察なしの処方」につながりやすいという指摘も根強くあるのです。
自由診療というのは保険が効かない医療のことで、ルールが個別のクリニックの裁量に委ねられる部分が大きいのですね。
BMIや既往歴のチェックがどこまで丁寧に行われているのか、外からは見えにくく、行政としても踏み込みづらい領域。
このあたりが、簡単に取り締まれない一番の理由なのかもしれません。
②インフルエンサーへの法規制が追いつかない
インフルエンサーが「私はただの体験談を話しているだけ」と言ってしまうと、広告主としての責任があいまいになる、というのもひとつの壁です。
薬機法66条には誇大広告の禁止が定められているものの、「これは個人の感想です」「医者ではない一利用者として」という逃げ道が用意されやすく、立件のハードルが高いのですね。
しかもSNSの拡散スピードは恐ろしく速く、投稿が話題になってから対応するまでにタイムラグが生じてしまう。
行政や法律の整備が、テクノロジーの進化に追いついていない構図がここにもあり、なかなか抜本的な対策が打ちにくいのかもしれません。
③行政の指導が警告止まりで罰則が浸透しない
東京都薬務課が出している警告は、リプライ形式での注意喚起や、X社への投稿削除要請が中心になっています。
これらは確かに重要な仕事ではあるのですが、即時の罰金や逮捕にはなかなか直結しません。
2026年5月現在も東京都薬務課はXで個別の警告を続けており、497件中75%がマンジャロ関連という異常事態が続いている状況。
行政も相当奮闘しているのが伝わってきますが、改善されない場合のフォローアップには限界があるのも事実ですよね。
全国的に統一されたルールや、専門人員の増員などが追いついていないことも、世間が「処分が甘い」と感じる一因になっているのかなと思います。
④自由診療名目のため医師の裁量に委ねられる
ちょっとややこしい話なのですが、適応外使用そのものは、実は法律で全面禁止されているわけではないのですね。
医師が「この患者さんにはメリットがある」と判断すれば、いわゆるオフラベル使用として処方すること自体は可能なのです。
美容クリニックやオンライン診療では、「患者の希望を聞いた上で、リスク説明をしたから合法寄り」というロジックが組み立てられやすく、それが既成事実のように積み重なっていく構図。
肥満治療として承認されている類薬の存在もあって、「マンジャロも事実上の肥満治療として広がっているだけ」という建付けで運用されているのが実情と言えるのかもしれません。
⑤薬機法違反の立件に時間がかかっている現状
最後に、薬機法違反として立件するには、それなりに長い手続きが必要だという現実もあります。
証拠を集める段階で投稿が削除されたり、表現がやんわり書き換えられたりすると、「広告だったのか体験談だったのか」という解釈の議論に持ち込まれてしまう。
事業者の特定や、責任の所在を明らかにする作業にも時間がかかり、ビジネスの拡大スピードに行政の対応が追いつかないという構造的な問題があるのですね。
「のさばり続けている」と感じてしまう背景には、こうした立件の難しさが横たわっているわけで、決して行政がサボっているわけではない、というところは押さえておきたいポイントです。
ゆいぴすのマンジャロ騒動に対するネットの反応
ここからは、SNSやヤフコメで実際にどんな声が上がっているのかを覗いてみたいと思います。
意見は二極化しつつも、全体としては批判が圧倒的に優勢、というのが正直なところ。
特に多いのが、糖尿病の患者さんや医療関係者からの「美容のために薬を奪わないでほしい」という切実な訴えです。
「自分の祖母は何年も血糖管理に苦しんでいるのに、その薬が痩せ薬として消費されている」というような、当事者の生活実感に根ざした声が並び、見ていて胸が痛くなりました。
次に多いのが、「医者でもないのに薬を勧めるのは無責任」という法律やモラル面からの指摘。
ゆいぴすさんが「ただのアンバサダー」と発言したことに対しては、「だったらなぜそんなにフォロワーに影響を与える立場で発信したのか」というツッコミが集中しました。
- 「被害者面・論点すり替えがとにかく腹立つ」
- 「キャバ嬢としての本業に戻ったほうがいい」
- 「水商売の外見至上主義そのものが社会を歪めている」
など、論調はかなり厳しめ。
その一方で、ブロックや投稿削除を繰り返したり、「もう限界」と弱音を吐く投稿が出るたびに「燃料投下」と揶揄され、収束するどころか炎が太くなっていく循環が続いている印象です。
溝口勇児さんの擁護投稿に対しても「ビジネスを仕掛けた側の人間が、長文で言い訳しているように見える」と冷たい反応が多く、彼自身も巻き込まれる形になっているのですね。
擁護寄りの声がないわけではなく、「短期間で結果が出たのは事実」「ダイエットに苦しむ人を救う技術として可能性はある」「リスクを承知の上で個人が選ぶのは自由」といった主張も一定数見られます。
ただ、そうした声は今のところ少数派で、「綺麗になりたい欲求が、医療資源や公衆衛生を歪めるような形で広がってはいけない」という締めくくり方が、世論の主流を形作っていると言ってよさそうです。
今後、行政の規制強化がどこまで進むのか、そしてオンライン診療のビジネスモデルがどう変化していくのか、しばらくは続報から目が離せないテーマになりそうですね。
マンジャロのダイエット使用に潜む危険性
最後に、今回の騒動で改めて浮き彫りになった、マンジャロのダイエット使用そのもののリスクについて触れておきたいと思います。
ネット上では「合法ドラッグ」「一生漬けのループ」など、なかなか過激な言葉も飛び交っているのですが、これがあながち大げさとは言い切れない実態がそこにあるのですね。
まずもっとも頻度が高い副作用が、消化器系の症状。
吐き気が出る人は2割ほどとも言われ、加えて下痢、便秘、嘔吐、腹痛など、お腹まわりの不調がワンセットでやってきます。
「トイレにこもりっぱなしで仕事にならなかった」「地獄のような数日間だった」という後悔の声がXに溢れていて、特に接客業の方には致命的な影響が出てしまうこともあるそう。
次に懸念されるのが、栄養不良や筋肉量の低下です。
食欲が強く抑えられすぎることで、必要なたんぱく質やビタミンが足りなくなり、急激に痩せたわりに「締まりのない体」になってしまうケースが少なくないのですね。
筋肉が落ちると基礎代謝も下がり、結果的にやめたあとリバウンドしやすくなる、というのも見逃せないポイント。
地味につらいと言われているのが、抜け毛と口臭の悪化です。
急激な体重減少に伴う休止期脱毛と呼ばれる症状で、髪がごっそり抜ける時期があるとされ、目立つ人で4〜5%程度の頻度との報告も。
口臭については、胃の排出が遅くなることで発酵ガスが増え、げっぷが出やすくなり、口の中の乾燥も相まって「硫黄のような匂いがする」と表現されることがあります。
接客業の方にとって、口臭の悪化は本業に直撃する大問題で、「痩せたけれど指名が減った」という本末転倒な体験談も流れているくらいなのです。
頻度はそれほど高くないものの、注意しておきたい重篤な副作用もあります。
急性膵炎、胆石や胆嚢炎、腸閉塞、低血糖、まれにアナフィラキシーといったところで、いずれも入院が必要になりうるレベルの病態。
そして長期的な問題として、リバウンドと依存の構造が指摘されています。
薬で食欲を抑えている間は順調に体重が落ちるものの、やめた途端に食欲が爆発し、しかも筋肉が減っているせいで脂肪中心のリバウンドが起きやすい。
結果として「もう一度打たないと痩せた状態を維持できない」というループに入ってしまい、一生薬に頼り続けることになるかもしれない、という指摘もあるのです。
さらに見落とせないのが、適応外使用の場合は副作用被害救済制度の対象外になるという点。
通常、医薬品で重大な健康被害が出た場合は国の救済制度が利用できるのですが、ダイエット目的のような承認外の使い方では、原則として全額自己負担、いわゆる自己責任で対応することになります。
「痩せたい」という気持ちは多くの人が持つ、ごく自然な欲求ですよね。
ただ、その手段として未承認の使い方を選ぶことが、自分の体やお財布にどんな結果をもたらすのか、一度立ち止まって考えてみる価値はあるのかなと思うのです。
健康的な減量の王道はやはり食事の見直しと運動で、地味ではあるものの裏切らない方法。
それでも医療の力を借りたい場合は、信頼できる専門医とじっくり相談した上で、BMIや既往歴を踏まえた選択にしておくと、後悔のリスクをぐっと減らせるかもしれません。
2026年現在も供給や適応外使用を巡る議論は収束しておらず、行政のさらなる規制強化が注目されている段階。
ゆいぴすさんの炎上は、単なる芸能ゴシップではなく、私たちの医療や美容との付き合い方を問いかける、ひとつの大きな出来事になりました。
関連ビジネスがどう形を変えていくのか、続報を冷静に追っていきたいですね。
最終的にどんなダイエットを選ぶかは、もちろん読者の皆さんご自身の判断にお任せしたいと思いますが、この記事が「ちょっと立ち止まって考えてみる」きっかけになれば、書いた側としてはとても嬉しく思います。
※本記事は個人の見解を含むものであり、医療行為や薬の使用については必ず医師にご相談ください。

