ニキのことを応援したいだけなのに、いま何を言っても間違いになりそうで手が止まっている——そんな投稿を、この数日ずっと見かけませんか。

ENHYPENのNI-KI(ニキ)が配信で話した言葉をきっかけに、ファンの間の空気が一気に変わりました。

8月5日には、この件で強い批判を受けていた20代の日本人女性が、ソウルで亡くなったと報じられています。

そこからニキ本人へ逆風が向かい、いまはENGENE(エンジン=ENHYPENのファンの呼び名)と名乗ることさえためらう人が出てきました。

 

いま出ている不安は、だいたいこのあたりに集まっています。

  • ニキは大丈夫なのか=20歳のメンバーが、これだけの逆風で折れてしまわないか
  • かばってもいいのか=かばえば「悪くないで終わらせる側」に数えられ、黙っていれば認めたことにされる
  • そもそも責任はあるのか=名前を出していないのに、あの配信が引き金だと言われている
  • ENGENEと名乗っていいのか=何もしていない自分まで、ひとまとめにして責められるのではないか
  • ファンサをもらった記憶はどうなるのか=嬉しかったことを、いま後ろめたく思わなければいけないのか
  • これから現場でどうすればいいのか=次のライブで何をしたら反則になるのか、誰も教えてくれない

この記事は、そんな人のために、NI-KIの配信と花束の件、そして8月5日の訃報までを、できるだけ丁寧にまとめました。

亡くなった経緯は韓国の警察が捜査中なので、死因を決めつけた話は出てきません。

報道で確認できることと、ネットで飛んでいる推測も分けてあります。

K-POPの言葉には、そのたびに短い説明つき。

NI-KIの配信で勘違いされたこと

NI-KI(ニキ)は2005年生まれの日本人メンバーで、2026年8月時点で20歳。

ENHYPENは韓国を拠点に2020年にデビューしたグループで、いまは6人で活動しています。

騒動の入口になったのは、7月30日ごろに行われた配信でした。

7月31日とする報道も混ざっていて、Weverse Liveだった、TikTok Liveだった、と配信の種類まで説が分かれています。

 

話された内容は、だいたい次のようなものです。

「コンサートはみんなが幸せになる場」

「端の席のENGENEまで気遣いたい」

「どこへ行っても自分を知ってほしいという人が何人かいる」

そして「ノッていない」「楽しんでいるように見えない」「テンションが下がる」「残念」という言葉も出ていたとのこと。

 

この配信の中で、特定の個人の名前が挙がったという報道はひとつもありません

言及はゼロ

日本のファンベース(ファンが運営している情報アカウント)も、この配信について説明を出しました。

特定のファンや出来事の話ではないこと、撮影そのものを嫌がっているわけでもないこと、できるだけ多くのファンに気持ちを届けようとしていること。

「ニキが撮影をやめてほしいと言った」という受け取り方は、この説明とは別のものです。

 

配信のあと、ネットにはメンバーの心を心配する投稿がかなり流れました。

20歳のメンバーが、ステージの上から客席の一人ひとりの表情まで見ていた、という話でもあります。

心配の声が増えていく一方で、ニキはワールドツアーの日程をそのまま回り続けていました。

SUNOOに託された花束と謝罪文の中身

配信とほぼ同じ時期に、もう一つの出来事がネットに流れました。

7月下旬、ワールドツアー「BLOOD SAGA」の北米公演での話です。

前のほうの席にいたファンが、メンバーのSUNOO(ソヌ)へ花束を差し出し、「NI-KIに渡してほしい」と頼んだと伝えられています。

そのときニキは別のファンへの対応中で、花束は受け取られないまま本人の手元へ戻りました。

差し出したファンの説明は、ひまわりはSUNOOへ、薔薇はNI-KIへ、2人が並ぶところを見たかった、というものでした。

 

ここに批判が集まります。

会場の雰囲気を乱したという指摘。

認知(メンバーに顔や名前を覚えられること)やファンサ(ファンサービス)を求めすぎではないか、とも言われました。

さらに、ペンサ(ファンサイン会)で握手をしてもらい、名前を覚えられていたことまで、「特別扱いを求めていた証拠」として並べる見方も出ています。

 

7月31日ごろ、この女性が謝罪文を出します。

「SUNOOの優しさに甘える形になった」

「ファンサイン会に何度も参加してメンバーとの距離感を勘違いしていた」

「NI-KIの大切な時間より自分の気持ちを優先した」

「会場の雰囲気を壊した」

そしてファンページを閉じると宣言しました。

 

止まらなかったのは、そのあとなんです。

過去の投稿を掘り返す動き、夜の仕事の経歴を絡めた容姿への攻撃、住所の特定まで起きたと報じられています。

掘り返された投稿の中には、名誉毀損や侮辱での法的な対応を示唆する言葉も残っていたそうです。

謝っても終わりませんでした。

謝った側が、謝ったあとにもっと追われる形

 

六本木のキャバクラで、2日間に1億2,500万円を売り上げていたという経歴のある人でした。

ENHYPEN太客みなちゃんの訃報をわかりやすく解説「みなちゃん」という名前が、この数日ずっとトレンドに残り続けています。 検索してみても、断片的な投稿ばかりで全体像がつかめません。 ...

配信と花束、どちらが先かは不明

ここで、まだ誰も答えを持っていないことがあります。

ニキの配信と、花束の件の順番です。

ライブの日付は7月30日ごろとされ、花束の件が起きた日程の報告は、それと完全には一致していません。

どちらが先だったかを断定できる資料は、いまのところ見つかっていないんです

「花束の件を見たニキが配信で話した」のか、「配信のあとに花束の件が掘り起こされた」のか。

どちらの読み方も、まだ残ったままです。

報道の日付が7月30日と7月31日で混ざっていて、配信の種類まで説によって違うので、同じ配信を指しているのかどうかも外からは読み取りにくいところ。

 

それなのに話は、「あの配信はあの人のことだった」という形で広がりました。

名前が出ていない話は、聞いた人が誰かの顔を思い浮かべたところで、はじめて誰かの話になります。

思い浮かべた顔がたくさんの人の間で同じだったので、一人の人のところへ集まったのだと思います。

ニキが選んだ相手ではありません

順番がわからないまま、一人のファンだけが特定され、住所まで探し出されていました。

ソウルの訃報と「推測は控えて」の言葉

8月5日の午前5時33分ごろ、ソウル龍山区漢江路洞のオフィステルで、20代の日本人女性が亡くなっているのが見つかったと報じられました。

オフィステルは、日本のワンルームマンションによく似た住まいのこと。

韓国の都市部では、ひとり暮らしの部屋としてごく普通に借りられています。

知人からの通報があり、龍山警察署が捜査を続けているとのこと。

実名は、どの報道にも出ていません

死因や経緯も、いまだ公式には未発表

誹謗中傷が原因だったのかどうかも、確定していません。

 

SNSではTikTokで約8万人、Instagramで約7.3万人、Xで約2.6万人がフォローしていた人でした。

北米ツアーのファンサイン会にも、頻繁に姿を見せていたそうです。

 

妹だという人が、Instagramのストーリーに短い言葉を残しています。

「会う人みんなに優しく温かい姉だった」

「今朝この知らせを受けたばかりで、この事実以上のことは何も知らない」

「今後も追加の情報は共有しない」

「これ以上の推測や問い合わせは控えてほしい」

「安らかに眠ってください」

家族が「何も知らない」と書いている段階です

外から原因を言い当てられる人は、まだどこにもいません

 

六本木で同じ仕事をしていた元同僚からも、追悼の投稿が上がりました。

生前この人と話していたという人からも、こんな投稿が流れています。

20代で、あれだけの数の人に見られていて、ファンサイン会で名前を覚えられていた人が、いなくなりました。

亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

 

ENGENEの側からも、投稿が上がっています。

捜査は龍山警察署が続けているところ。

かばっても黙っても責められるENGENE

いまENGENEがいちばん動けなくなっているのは、たぶんここです。

ニキをかばうと、「悪くないで終わらせる側」に数えられます。

黙っていれば、「認めた」ことにされてしまう。

かばっても黙っても、どちらかから何か言われるんですよね

 

声が分かれている中身のほうは、意外にはっきり2つに割れています。

一方は、あれは一般論の注意喚起にすぎない、名前も出していない、責任はないという声。

もう一方は、炎上している最中にあの言葉を選んだというタイミングの話、切り取られやすさ、結果として一人への攻撃を後押ししたという指摘です。

この2つは、同じ質問に答えていません

前のほうは「責任があるか」に答えていて、後のほうは「何が起きたか」を言っています。

だから、どれだけ言葉を重ねても相手の答えにはならないわけです。

 

こんな投稿も流れています。

「責任があるか」だけで言うなら、答えははっきりしています。

名前は出ていません。

攻撃する言葉を書いたのは別の人たち。

住所を探した人でもありません。

その答えを言っても、起きたことは変わらない、というだけです。

 

そして矛先は、動き続けています。

最初は一人のファンへ。

次にニキ本人へ。

そこからENGENE全体へ。

海外では英語訳が短く切り取られて広まり、名指しの発言のように見える解釈まで出てきました。

いま名乗るのが怖くなっている人は、会場にいたわけでもなく、あの言葉を書いたわけでもありません。

動いている矛先の前で、自分は違うと示すのは不可能に近い

そもそも、その怒りが誰に向いているのかが決まっていないからです。

 

一度広まった言葉は、本人が「別人です」と否定しても止まらないことがあります。

漫画の原作の権利をめぐる騒動で、それがそのまま起きました。

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ファンサイン会の握手は多くの人にしている

ペンサで名前を覚えてもらえたことがある人が、その記憶を後ろめたく感じ始めています。

ペンサ(ファンサイン会)は、抽選に当たった人がメンバーと対面で数十秒から1分ほど話せる場です。

握手も、「覚えているよ」の一言も、実際にあります。

そこで交わされるやりとりは、メンバーが多くのファンに対して行っている一般的なふるまいだ、という指摘も今回出ています。

 

覚えてもらえた記憶は、こちらが取りにいったものではなく、その場で渡されたものなんです

嬉しかった記憶を、あとから誰かが回収していくことはありません

 

良い席のためにお金と時間を使うことも、多くのファンが普通にやっていることです。

ツアーの日程に合わせて休みを取って、遠征の交通費を計算して、当落の画面をひらいて、それでも当たらない日があって。

そのやり方が今回いきなり反則になった、という話ではありません

批判が集まったのは、コンサートの会場で前の席から花束を差し出したという一点でした。

会場のルールは暗黙の了解?

次のライブのチケットを持っている人からは、これから何に気をつければいいのか分からない、という声が出ています。

今回ぶつかったのは、2つの場の違いです。

ペンサは、抽選に当たった人がメンバーと向き合う場。

コンサートのほうは、会場にいる全員のための時間です。

ところが、この違いを文字で確かめられる場所がありません

先に通っている人から教わるか、その場の空気で気づくか、どちらかでした

子どもの発表会でビデオを構えるときと同じで、どこまで前に出ていいのかを教えてくれる人はおらず、周りの人の表情が手がかりになります。

ファンベースが説明したのは、撮影をやめてほしいという話ではないということでした。

配信で出ていた言葉も、「みんなで楽しみたい」「ENGENEが幸せそうな姿を見たい」というものです。

見たいと言われているのは、その席で楽しんでいる姿のほうだと伝えられています。

会場でのふるまいについて、事務所からの新しい案内はいまのところ出ていません。

釜山公演と新アルバムは予定どおり

8月1日のラスベガス公演で、ワールドツアー「BLOOD SAGA」の北米・南米公演は完走しました。

中止も、延期もありません

8月8日と9日には、釜山で追加公演が行われます。

グループ史上最大規模になったツアーの、追加分です。

8月21日の13時(韓国時間)には、8枚目のミニアルバム『THE SIN : BLISS』が発売されます。

ヴァンパイアをモチーフにした『THE SIN』シリーズの2作目で、収録は全6曲。

9月4日には東京でファンショーケースもあり、アルバムを予約した人から抽選で招待されるとのこと。

これらの予定に、変更や中止の発表はいまのところ出ていません

 

所属事務所のBELIFT LABとENHYPEN公式からの声明は、まだ確認できていない状態。

出ているのは、ファンベースによる誤解の訂正だけです。

釜山の2日間の前後で何か出るのかもしれませんし、出ないまま次の予定へ進んでいくのかもしれません。

 

矛先はきのうと今日で違う場所にあって、明日また動きます。

追いかけて決着をつけるのは、たぶん誰にもできません

それでも、8月21日の13時に新しい6曲が出ることは、もう決まっています。

その日を楽しみにしておくことは、誰かをかばうことにも、誰かを責めることにもなりません。

どちらが正しいかを言い切らないままでも、応援は続けられます

名乗るのが怖い日は、心の中でだけ名乗っておく。

それで十分なのかもしれませんね。

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