炎上ニュース

亜月ねねがダイアナと切り離した本当の理由

『みいちゃんと山田さん』の作者・亜月ねねが、7月31日に「ダイアナというアカウントとは別人です」という声明を出しました。

その直後から、妙なことが起きています。

作者や出版社に関わるページが、次々と見られなくなっているんです。

「消せば消えると思っているのか」

ネットには、そんな声が並びました。

 

気になったので、いくつか開いてみました。

作者を擁護するために公開された取材記事は、今日はもう表示されません。

それを転載していた別の会社のページも、同じでした。

ところが、2024年に出た紹介ページのほうは、今日も普通に開けます。

しかもそこには「自身の体験や当事者の声をヒントに描かれた」と、いまも書かれたままなんです。

 

消えていたのは、出版社まわりのページだけではありませんでした。

作者本人が「頂き女子りりちゃんに会った」と書いた記事も、告知の投稿だけを残して見られなくなっています。

亜月ねねが出した別人声明の中身

「結局、どっちなんでしょうか」

声明を読んで、そう思った人は少なくないでしょう。

言葉づかいはとても丁寧なのに、読み終わったあとに残るのが安心ではなく、もやもやのほうだったからです。

何がどの順番で出てきたのか、時間を少し戻します。

 

7月29日、この作品を取材したことがあるというライターが、記事のリンクを添えて「取材したので置いておきます」と発信しました。

ネットでもかなりの反応がありました。

取材先として挙げられていたのは、支援学校の先生と、夜の仕事で働く人の相談窓口。

感想ではなく、取材の中身で庇おうとしたわけです。

 

そして、その2日後。

7月31日に、作者本人から訂正の声明が出ます。

内容は、細かく分かれていました。

  • ダイアナ名義のアカウントとは別人であること
  • 自分はそこへ寄稿していた立場だったこと
  • アカウントの運営と、原作にあたる台本づくりは担当していなかったこと
  • 自身にパパ活・性風俗・キャバクラの経験はないこと

読んで、少し戸惑った人も多かったのではないでしょうか。

擁護のほうは「取材で作られた作品です」と言い、声明のほうは「自分の経験ではありません」と言っています。

どちらも嘘だとは限りません。

取材で作ったのなら、本人の経験がなくても筋は通ります。

ただ、外から白黒をつける材料は、まだ揃っていません。

 

いまの時点ではっきりしているのは、並び順だけ。

擁護のための具体的な材料が公開の場に差し出されて、その2日後に、本人から線引きの声明が出た。

この2日という間隔が、あとから効いてきます。

擁護の取材記事まで消えた削除の連鎖

その取材記事のURLを、今日そのまま開いてみました。

記事は表示されません。

別の会社が同じ内容を転載していたページも、同じように開けませんでした。

庇うために差し出された材料が、差し出された場所ごと、いちばん先に消えてしまったんですね。

 

とはいえ、ここで「隠したんだ」と決めつけるのは早すぎます。

下げてほしいと頼んだ側の説明が、すでに公になっているからです。

取材した本人が、二次被害につながることを理由に、編集部へ一時的な非公開を要請したと自ら明らかにしています。

つまり、書いた本人が自分から下げたということ。

守るために下げた、というのは十分あり得ます。

書かれた側が特定されて、生活のほうが壊れてしまう。

それを心配したのなら、この判断はむしろ真っ当でしょう。

 

引っかかるのは、それが単独で起きていないように見えることです。

ネットでは、同じ時期に次のような動きが報告されています。

  • ダイアナ名義のアカウントが非公開設定に
  • 作者が関わっていた支援サイトで多数のページが削除され、その後に一部が復活
  • 出版社が出していた作品の宣伝動画が見られない状態に
  • 担当編集者の紹介ページも確認できず

この4つは、こちらで一つずつ確かめたわけではありません。

ネットでそう報告されている、という段階の話です。

確かなのは、そう言われている状況そのものがあることです。

 

それでも、並べてみると受ける印象は変わります。

一つひとつは、別々の理由でちゃんと説明がつくものばかりです。

非公開設定は身を守るため、サイトの整理はよくあること、動画の入れ替えも珍しくありません。

ただ、それが数日のうちに重なると、見る側は理由ではなく数のほうを見ます。

 

そして、ここがいちばん厄介なところです。

消えた瞬間に、あの取材記事は「読まれる記事」から「消えた記事」へ変わりました。

中身を読んだ人は一部でしたが、消えたことのほうは、いまや全員が知っています。

ちなみに、親族が証言しなければ表に出ないままだった事故も、つい先日ありました。

ハビタ隠蔽疑惑|親族の証言がなければどうなっていたのか 7月28日の夕方、熊本で最大震度7の地震がありました。 その1時間半ほどあと、熊本県嘉島町のイオンモール熊本で大きな爆発が起きてい...

消えずに残った「自身の体験」の文字

消えたものばかりではありません。

残っているものも、あります。

2024年2月18日に公開された作品の紹介ページは、今日の時点で普通に開けます。

消されていません。

 

そこには、こんな一文があります。

「Kindleインディーズマンガで1位から3位を独占する人気ぶり」

「自身の体験や当事者の声をヒントに描かれた」

自身の体験。

声明のほうでは、パパ活も性風俗もキャバクラも経験はないと説明されています。

その説明と、この一文が、いま同じネットの上に並んだまま存在しています。

 

とはいえ、これだけで「嘘をついた」と決めつけるのも乱暴です。

紹介文を書くのは、多くの場合は本人ではないからです。

盛り上げるための言葉が、本人の確認を通らないまま世に出ることも珍しくありません。

 

ほかの場所での説明も、少しずつ言い方が違います。

商業版1巻のあとがきでは「かつての私の友人がモデルで、実体験をもとにしたフィクション」と書かれていました。

インタビューでは「ストーリー自体は実話ではない」と語られています。

友人がモデル、実体験がもと、でも実話ではなく、そして自身の経験もない、という説明です。

一つずつ読めば、どれも成立する説明です。

ただ並べて読むと、読んできた側が受け取っていた話と、いまの説明がずれてきます。

 

みんなが引っかかっているのは、たぶんそこです。

体験した人が描いているんだと思って読んできた。

その前提が、後からじわじわ動いている感じがする。

疑いの目で見たくなるのも、無理はありません。

ただ、説明が途中で変わったのか、それとも読む側が広く受け取りすぎたのか。

そこは、まだ分かれたままです。

頂き女子りりちゃんと会っていた打ち合わせの記録

今回いちばん読み返されているのは、じつは声明でも取材記事でもありません。

作者本人が、去年の春に出した短い投稿です。

2025年4月3日の夜、こんな一文が投稿されました。

「りりちゃんに会った時の所感。」

添えられていたのは、リンクが1本と、地面に散った桜の写真だけ。

本文は、これで全部です。

 

この投稿は、今日もそのまま残っています。

表示回数は91万回を超えました。

ところが、そこに貼られたリンクを開くと、出てくるのは記事ではありません。

「404 Not Found」の一行です。

投稿だけが残って、肝心の中身のほうが無くなっている状態ですね。

 

りりちゃん、というのは「頂き女子りりちゃん」のことです。

念のため、どういう人だったかを短くまとめておきます。

  • マッチングアプリなどで知り合った男性3人から、約1億5000万円を受け取ったとされる
  • その手口をマニュアルにして販売し、買った人の詐欺を手助けしたとされる
  • 2年間で所得税約4000万円を申告していなかった
  • 2023年8月に逮捕され、2025年1月に懲役8年6か月と罰金800万円が確定

夜の世界では、名前を知らない人がいないほどの存在でした。

 

では、消えたその記事には何が書かれていたのか。

公開されていたころに保存された画面が、いまネットで回っています。

そこに残っている流れは、こういうものです。

  • ダイアナ名義で出した単行本の担当編集から、新作を作ろうと声をかけられた
  • 「あの人と漫画を作れるのは楽しそう」と、深く考えずに打ち合わせの場所へ向かった
  • 行ってみたら、そこにいたのは頂き女子りりちゃんだった
  • 編集者のほかに、りりちゃん、ダイアナの運営者、スカウト、支援者と、かなりの大所帯だった

単行本が出たあとで、逮捕される前。

時期としては、そのあいだの出来事になります。

 

ここでも、決めつけるのは早いでしょう。

夜の世界を描く人が、その世界にいる人と会うこと自体は、取材としてむしろ自然です。

一緒に組む予定だったのは、裏社会や犯罪を長く取材してきた作家の草下シンヤさん。

その草下さんは、逮捕前のりりちゃんに詐欺や脱税にあたると忠告し、まずホスト通いをやめるところから立て直そうとしていたと明かしています。

だとすれば、その打ち合わせは、漫画というまっとうな稼ぎ方の入り口を作ろうとした場だったのかもしれません。

そう読めば、話の筋は通ります。

 

それでも引っかかるのは、やはり消えていることのほうです。

タイトルは「所感」でした。

会ってどう感じたかが、本体になるはずの記事です。

いま拾えるのは「そこにいたのは、なんと」という驚きの入り口だけ。

その先の、いちばん読みたかったところが無くなりました。

 

そして、声明ともう一度並べてみます。

声明のほうでは、アカウントの運営も台本づくりも担当しておらず、寄稿していた立場だったと説明されていました。

一方でこの記事では、ダイアナ名義で出した単行本の担当編集から新作の話をもらい、ダイアナの運営者と同じ席についています。

矛盾している、とまでは言えません。

寄稿していただけの人が、次の仕事に呼ばれることは普通にあります。

ただ、「寄稿していた立場」という言葉から思い浮かぶ距離より、少しだけ近く見えてしまう。

いまこの投稿が掘り返されているのは、たぶんそこなんですよね。

ダイアナと切り離した本当の理由

ここで、真偽とは別の話をします。

ダイアナ名義の発信が集めた総インプレッションは、10億回を超えていたと言われています。

桁が違います。

そして、それだけの人を連れてきたのは、絵の上手さだけではありませんでした。

夜の世界の生々しさです。

ほかの人が書かないところを、そのまま出してくる。

だから、みんな足を止めました。

 

ところが、その生々しさには裏の顔があります。

人を集めているうちは、いちばんの武器です。

ですが、大きな看板を背負った瞬間に、その同じ生々しさが「説明しなきゃいけないもの」に変わるんです。

昔の飲み会でウケていた話を、管理職になってから持ち出されるのと同じで、話の中身は何ひとつ変わっていません。

変わったのは、その人が立っている場所のほうです。

 

裏付けになりそうな記録も、いくつか残っています。

2021年11月、ダイアナ名義の説明文が「夜の絵描き」から「夜の絵描き達」へ変わっていた記録があります。

複数人の体制へ移った形です。

作者が関わっていたのは2022年1月から2024年2月までとされ、離脱したあとも、ダイアナは別の描き手で続いています。

さらに、初代の描き手がいたという話は、2024年9月の一般の書き込みにも残っていました。

つまり、いま説明を求められている内容の大半は、炎上のずっと前から、他人の手であちこちに記録されていたわけです。

 

作品そのものにも、段階があります。

  • ダイアナ名義で投稿された4ページの試作
  • ダイアナ名義のシリーズと、Kindleインディーズの全4集(2023年11月配信・4巻で中断)
  • 亜月ねね名義の商業版

段階を踏むほど、前の段階を見ていた人が増えます。

覚えている人も、保存している人も増えていくわけです。

だから、削除には逆説がつきまといます。

消したものは、消えません。

消したという事実だけが、新しい話題として増えます。

削除しても消えないスクショと転載

見られなくなった取材記事は、元の場所だけでなく、転載していた別の会社のページでも開けませんでした。

同じ文章が、最初から2か所にあったということです。

一度どこかに出したものは、自分の知らないところで増えていく。

今回はそれが、たまたま目に見える形で出てきました。

 

りりちゃんの記事のほうは、もっと分かりやすい形で残りました。

本文を消しても、それを知らせた投稿までは消していません。

結果として、「ここに何かがあった」という看板だけが立ったままになっています。

読んでいなかった人ほど、中身を探しにいきますよね。

 

しかも今回は、まだ運がいいほうです。

編集部も転載先も、連絡の取れる相手だったからです。

だから、頼めば下がりました。

下がらないほうが、圧倒的に多いんです。

誰かが保存した画像。

個人が別の場所へ貼り直したもの。

そこには、頼む相手すらいません。

 

ここまで来ると、他人事でもなくなってきます。

10年前、勢いのまま書いた投稿。

辞めた会社の名前を出して発信していたころのアカウント。

子どもの顔が、そのまま写っている写真。

当時は、見せるために上げたものでした。

見られて困るなんて、考えてもいなかったはずです。

むしろ、見てほしかった。

 

変わったのは、投稿の中身ではありません。

こちらの立場のほうです。

転職しました。

役職がつきました。

子どもが大きくなりました。

それだけで、同じ写真の意味が変わります。

私も、昔のものを全部覚えているとは言えません。

いまから消して回るのは、たぶん無理です。

あとから消せる前提でいるより、増やさないでおくほうが早い気がします。

 

この件は、まだ途中です。

最終巻の発売予定は2026年9月9日。

アニメ化は2027年の予定で、累計発行部数は280万部を超えていると伝えられています。

騒ぎが落ち着くより先に、次の予定のほうがやってきます。

 

ダイアナ時代の生々しさは、売れるまでは人を呼ぶ武器でした。

それが売れた瞬間、一つひとつ説明を求められるものに変わった。

切り離さなければならなくなったのは、作品が大きくなりすぎたからです。

 

ところで、この騒ぎで飛び交っている言葉は、これだけではありません。

「女衒」に「反社」。

作者がはっきり否定したもの、証拠が一つも出ていないもの、いろいろ混ざったまま流れています。

調べていくと、どこまでが噂で、どこからが確かな話なのかは、けっこうきれいに分かれるんですね。

 

そして、そのうちの一つだけが、いまも消えずに残っていました。

この作品の権利は、本当に作者の手元にあるのかという話です。

アニメの予定は、2027年のまま動いていないんですけどね。

みい山アニメ化の危機|女衒と反社の噂はどこまで本当なのか? 『みいちゃんと山田さん』という漫画をめぐって、いま大きな騒ぎが起きています。 講談社の漫画アプリ「マガジンポケット」で連載されてい...

 

作品をめぐる騒ぎが劇場のマナーにまで飛び火した例も、この夏に起きています。

子供と観て大丈夫?映画ちいかわの劇場が荒れている理由盗撮、上映中の私語、前の座席を蹴る行為。 ちいかわの映画をめぐって、劇場のマナーの話がネット上で次々と流れてきます。 夏休みに子供を...
error: Content is protected !!