日曜劇場『VIVANT』第19話、シャキ城のふもとにある、オルコ村での話し合い。

別班員の奪還を前に、村の協力を取りつけるはずの場面で、最後まで首を縦に振らなかった村人が2人いました。

タキとコスです。

放送のあと、この2人はネットで「大戦犯」と呼ばれることになりました。

ただ、同じ場面でノコルが口にした数字を思い出すと、少し見え方が変わってくるんです。

今回は、タキとコスがなぜここまで責められているのか、そしてノコルの言う裏切り者が誰を指していそうなのかを、わかりやすく解説していきたいと思います。

大戦犯と呼ばれた村の2人

第19話は、2026年10月4日に放送されました。

休止期間をはさんで再開した回で、乃木(堺雅人)とノコル(二宮和也)が手を組んだ奪還チームが、いよいよゴルバドへ入っていきます。

チームには、テントの幹部でタイの大富豪でもあるチョッキーや、新庄(竜星涼)も加わっていました。

目指すシャキ城には、黒須(松坂桃李)ら別班員たちが捕らえられているとのこと。

別班は乃木が属している秘密の部隊で、テントはノコルが率いている組織です。

前のシーズンでは敵どうしだった2つが、仲間を取り返すために同じ側に立っている、というのが今の状況なんですよね。

 

黒須たちを捕らえているのはシンシーという相手で、この回では、そのシンシーのもとで別班員が拷問を受ける場面も描かれました。

この回の世帯視聴率は15.4%、個人視聴率は10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったと報じられています。

それだけ多くの人が、この回を固唾をのんで見守っていた、ということ。

ところが、このシャキ城がかなりの難所でして。

丘の上に建っていて、まわりは断崖絶壁。

城へ近づく道は、ふもとのオルコ村を通るしかないと報じられています。

 

しかも村の人たちはシンシーに支配されていて、怪しい動きを見かけたらすぐに知らせるよう徹底されていたそうです。

城に入れても、帰り道を押さえられなければ追っ手がかかります。

作戦がうまくいくかどうかは、この村の協力にかかっていました。

そこでノコルとチョッキーは、村長に直接会いに行きます。

シンシーが提示している額の100倍を示して、協力を求めたとのこと。

村長は村の人たちを説得すると約束しましたが、ここで2人の村人が反対に回りました。

タキとコスは「よそから来た人物を信用できない」として譲らず、作戦はそこで足止めになったと報じられています。

赤い丸で囲まれているのが、その2人。

放送が終わると、ネットにはこんな声が相次いだそうです。

  • 「タキとコスが大戦犯すぎる」
  • 「これで作戦が失敗したら許せない」
  • 「タキとコス、裏切り者だったら怒り殺到だろうなw」

「タキとコスのせいで30分くらい無駄した」と、話がなかなか進まないもどかしさを書いている人もいました。

 

戦犯というのは、もとは戦争の責任を問われた人を指す言葉ですが、ネットでは試合や作戦がうまくいかなかったとき、その原因を作った人をこう呼ぶことがあります。

今回は「大」までついているので、怒りの温度はかなり高め。

画面の前で何度も「早く賛成して」とつぶやいた人なら、その気持ちはよくわかると思います。

予告の裏切り者は村人だった

タキとコスに向けられた怒りには、もう一つ下地がありました。

第18話のあとに流れた予告で、ノコルの「裏切り者は必ず現れる」という台詞が使われていたんです。

放送が休みに入っているあいだ、ネットではこの一言をめぐって犯人探しが続いていました。

疑われていたのは、アリ(山中崇)や、奪還チームの中の誰か。

集合写真に1人足りない、という指摘まで出ていて、仲間の中に裏切り者がいる前提で予告を見ていた人も多かったようです。

 

いっぽうで、同じころにまったく別の読み方をしていた人もいました。

前の回で、シャキ城のまわりの住民までシンシーにお金で雇われていることが描かれていた、という指摘です。

ふたを開けてみると、当たっていたのは住民を疑う読みでした。

放送を見ると、この台詞はオルコ村の住人について言ったものだったと分かり、ネットでは「奪還メンバーでもアリさんでもなさそうで安心した」「身構えてたら、、、村人かーい」といった声が出ています。

 

予告の台詞は、本編ではもう少し長いひと続きの言葉の一部でして。

予告で話題になったのは「裏切り者は必ず現れる」の部分で、本編ではその前に「この後、仮に全員が賛成しても」という前置きがついていました。

賛成するかどうかを決めるのは村の人たちなので、前置きまで聞けば、誰の話なのかはおのずと分かる作りになっています。

休みのあいだずっと張りつめていた疑いが、ようやく行き先を見つけたところへ、最後まで反対していた2人が現れました。

疑いの矛先がタキとコスに集まったのは、流れとしてはごく自然なことだったのかもしれません。

名前が出たのは6人のうち2人

放送の直後には、ノコルの言う裏切り者が本当に村人なのか、まだ半信半疑の人もいました。

では、ノコル自身は裏切り者を何人と見ていたのでしょうか。

報道によると、ノコルは村の人たちについてこう話しています。

「この後、仮に全員が賛成しても裏切り者は必ず現れる」

オリコンニュースは、この場面のノコルの読みを「(村民200人の)3%の6人は裏切り者として必ず現れる」と伝えています。

200人の3%なので、ノコルの読みでは、裏切る村人はおよそ6人。

名前がはっきり出ているのは、タキとコスの2人だけ。

残りの4人は、顔も名前もまだ出ていません。

報道で反対したと伝えられているのは2人だけなので、ほかの村の人たちは、ひとまず首を縦に振ったと読めますね。

しかもノコルは「全員が賛成しても」と言っていて、反対した人だけでなく、賛成した人の中からも裏切りは出るという読みを立てています。

大戦犯と呼ばれているのは2人でも、ノコルが数えた裏切り者は6人いるんです。

 

お金の渡し方にも、同じ考え方が出ていました。

ノコルは乃木に「兄さん、ロマルにすぐ一人一人15万ドルずつ握らせるように指示してくれないか。大金を手にしたら、裏切るやつは減るはずだ」と頼んでいます。

減るはず、であって、いなくなるとは言っていません。

最後にはタキとコスもそのお金を受け取りましたが、ノコルはテンゲルとともに、2人の動きを見張っていたと報じられています。

 

見張りがついている2人は、言ってみれば目に見えている裏切り者候補。

反対を口にした人は、少なくとも本音を顔に出しています。

本当に裏切るつもりの人が、わざわざ目立つ反対をするのかという疑問も残るところです。

むしろ気になってくるのは、黙ってお金を受け取った残りの村の人たちだったりします。

村が首を縦に振れない事情

とはいえ、2人を責めたくなる気持ちが消えるわけではありませんよね。

和田(平山祐介)が拷問される場面と、村での足止めが同じ回に重なったので、なおさらです。

作戦の決行は1日前倒しされたものの、黒須たちは拷問室へ移されていたと報じられています。

和田がどうなったのかも、報道では「果たして、和田はまだ生きているのだろうか」と書かれるにとどまっていて、はっきりしていません。

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乃木が奪還を「本日決行」と決めたのも、別班員の命が危ないうえに、シャキ城の警備が強まるおそれがあったからだと報じられています。

待てば待つほど不利になる状況で、話をまとめない2人がいれば、いら立つのも無理はありません。

 

ただ、村の側から見ると、反対にもそれなりの理由がありそうです。

村長が説得を約束したからといって、村の全員が同じ気持ちになれるとはかぎりません。

村の人たちは、シンシーからお金をもらいながら暮らしていて、怪しい動きがあれば報告するよう言い含められていました。

奪還チームは、作戦が終われば村を離れていきます。

村のほうは、そのあともずっとシャキ城のふもと。

よそから来た人を信用できない、という言葉は、そのまま村の暮らしを守るための言葉にも聞こえる気がします。

ネットにも、「タキとコスはただ巻き込まれただけで、最初から味方でもなんでもないんだから戦犯とか裏切り者とか言われる筋合いないでしょ」と書いている人がいました。

 

しかも村の人たちは、もう片方の側からも見られています。

裏切り者が出たら撃つ構えだった、と受け取った人もいて、村はシンシーとテントの両方から見張られている形。

どちらについても危ない場所で、すぐに「はい」と言えないのは、その村で生きていく人の慎重さに近いのかもしれません。

裏切り者は味方の顔で座っていた

そもそもVIVANTは、裏切り者の置き方がうまいドラマだと思います。

2023年の第1シーズンでは、乃木の同期として丸菱商事で働いていた山本(迫田孝也)が、第4話でテントのモニターだったと明かされました。

リアルサウンドは、山本を「乃木の“味方”かと思いきや、まさかの裏の顔を持った人物だった」と書いています。

同じ回で乃木と黒須に追い込まれ、最後は乃木の手で命を落とすという退場の仕方でした。

演じた迫田孝也は、シネマトゥデイのインタビューで「実は山本って、登場している話数はそこまで多くないんです」と振り返っています。

それでも今も名前が挙がるほど、あの裏切りは見ていた人の記憶に残りました。

裏の顔が隠れていたのは、反対ばかりする人の中ではなく、いちばん近くにいる同期の中だったんですよね。

 

今のシーズンでも、疑いの的はくるくる回っています。

予告の一言でアリや奪還メンバーが疑われ、ふたを開けたら村の話でした。

拷問を受けた和田にまで、裏切り説が出ているほど。

ピンズバNEWSによると、ほかの別班員が病院の近くの爆発に紛れて連れ去られたのに対し、和田だけは警備員に扮した男が受付の看護師を気絶させ、その隙にさらわれていたとのこと。

その違いに、引っかかりを覚えた人たちがいました。

 

そして10月11日放送の第20話の予告には、不穏な台詞が並んでいます。

  • チョッキー「これシミュレーションと違うじゃない」
  • 東条(濱田岳)「やばいです!」
  • ノコル「バレたのか!?」

何かが漏れたのだとしたら、どこから漏れたのか。

ネットでは早くも、村人ではない別の人物を疑う声が出てきました。

もちろん、これも見ている人の読みのひとつです。

最終話は11月8日の予定で、残りは5回。

裏切り者探しは、まだ何度か形を変えて続きそうですね。

 

大戦犯と呼ばれた2人が、本当に裏切るのかどうかは、まだ分かりません。

ただ、ノコルの数え方に立つなら、怪しいのは声を上げた2人だけではないはずです。

第1シーズンの山本のように、裏の顔は案外、味方の顔をして近くに座っているもの。

次の日曜は、反対した2人より、黙ってお金を受け取った村の人たちの顔も見ておきたいところですね。