めじるしが欲しくて、映画のチケットを2枚取る。

枚数のぶんだけ特典ももらえるはず、と考えるのは自然なことですよね。

ところが映画ちいかわの入場者特典は、座席を何枚持っていても、ひとりにつきひとつしか渡されません。

10月10日(土)から配られる第6弾は、チャームミニフィギュアの全2種類で、ネットでは「めじるし」とも呼ばれている小さなフィギュアです。

ひとつはカレーを盛ったスプーンを掲げるちいかわとハチワレ、もうひとつはうさぎとモモンガで、どちらもふたりがひとつになった、入場者特典では初めてのコンビの形。

どちらが出るかはランダムなので、両方そろえたくてチケットを2枚取ってしまった、という声がネットに上がっています。

しかも公式は、劇場によっては初日のうちに配布が終わるかもしれない、と先に断っていました。

そもそも初日の席が取れずに、特典をあきらめかけている人まで出ている状態。

今回は、余ってしまったチケットの扱いと、両方をそろえたいときに取れる手を、公式と劇場の決まりに沿って順に見ていきます。


特典は席ではなく人に配られる

公式サイトの入場者特典のページに載っているのは、この一文。

「同一上映回でお渡しする入場者特典はお一人様お一つです。お一人様が複数枚の座席指定券をお持ちいただいた場合でも、入場者特典はお一人様お一つのお渡しとなります。」

この一文は、7月に配り始めた最初の特典のときから、ほぼ同じ言葉で載っていました。

第1弾の告知画像にも、映画を1回観たら1つもらえる、と大きく書かれています。

109シネマズの各劇場も、今回の配布を前に、同じ注意書きをXでくり返し流しているところ。

それでも、知らずに多めに取ってしまった人を、常識がないと責める気にはなれません。

ネットの予約では、ひとりで何席もまとめて選べるので、勘違いも起きやすいもの。

 

座席のチケットはその席に座るためのもので、特典はシアターに入ってくる人へのプレゼント。

席の数と、特典を受け取る人の数は、もともと別々に数えられているんです。

公式も「チケット購入時ではなく、ご鑑賞の際のシアター入場時にお配りいたします」と書いています。


一度出て入り直しても2個目はない

では、最初のチケットで入って特典を受け取り、いったん外に出てもう一方のチケットで入り直したらどうでしょうか。

ネットでもこのやり方を勧める書き込みは見かけますが、決まりの文面が、これを先にふさいでいます。

先ほどの一文は「同一上映回で」お一人様お一つ、と回ごとに数えていました。

同じ人が同じ回にもう一度入っても、数え方はひとり分のまま。

さらに「ご入場前・ご退場後の入場者特典のお渡しはいたしません」ともあって、渡すのは入場するその一度だけ、という作りです。

ネットには、不正の抜け道を勧めるのはやめてほしい、という声もはっきり出ていました。

 

この決まりには、ちゃんと理由があります。

特典は劇場ごとに数が決まっていて、足りなくなった時点で配布が終わる仕組み。

しかも公式は「配布数、残数等の詳細に関する劇場へのお問い合わせは、ご遠慮ください」とも書いていて、あと何個残っているのかは、並んでいる側からは見えないんです。

ひとりが同じ回でふたつ受け取れば、そのぶん遅い回に来る誰かの分が減っていきます。

実際、劇場の案内を読んで、夜の回だと残っていないかもしれないと不安になっている人もいました。

公式が配り方の理由として書いているのも「お一人様でも多くのお客様にお渡しできるよう」の一文です。


余った1枚は払い戻せるのか

では、余ってしまったチケットを返すことはできるのか。

答えから言うと、TOHOシネマズ、HUMAXシネマズ、109シネマズ、イオンシネマの4社とも、ネットで買った座席は自分の都合で払い戻しができない決まりです。

  • TOHOシネマズは、上映中止の場合を除き、変更やキャンセル、払い戻しは「一切受け付けていません」
  • HUMAXシネマズは、当社の事由による上映中止などを除き「理由の如何を問わず」払い戻しをしない
  • 109シネマズも、お客様都合による変更やキャンセル、払い戻しは受け付けていない
  • イオンシネマも、購入ボタンを押したあとは取り消しも払い戻しもできない

特典をふたつもらうつもりだった、という事情も、残念ながら払い戻しの理由にはならないんですよね。

109シネマズは同じ案内の中で、キャンセルが必要な場合は劇場へ連絡を、とも書いていますが、どんな場合に応じてもらえるのかまでは書かれていません。

 

いちばん無理のない使い道は、家族や友だちを誘って、その席に座ってもらうこと。

一緒に座った人も入場するひとりなので、特典はその人の分としてちゃんと受け取れます。

ちいかわに興味がない身近な人に頼んで一緒に来てもらえば2つになる、という助言がネットで多く返ってきていたのも、この形でした。

初日のチケットは、もう夕方やレイトショーしか取れなかったという声も出ていて、その1席を欲しがる人がネットにたくさんいるのは確か。

ただ、会ったことのない人から譲ってほしいと声をかけられることもあり、受け渡しやお金のやりとりでトラブルになっても、劇場が間に入ってくれる決まりはありません。

TOHOシネマズやイオンシネマは規約で転売をはっきり禁じていて、TOHOシネマズの場合、転売に当たるチケットでは入場できないとまで書いています。

知らない人に渡すより、身近な誰かと並んで座るほうが、ずっと気が楽ですよね。


2種そろえたいなら上映回を変える

両方そろえば、ちいかわ、ハチワレ、うさぎ、モモンガの全員が並ぶので、片方だけでは物足りない気持ちはよく分かります。

そんなときに、決まりの中で取れる手はひとつだけ。

決まりの文面は「同一上映回で」の数を決めていて、別の回にもう一度観に行くことまでは止めていません。

公式の言い方も「本作鑑賞お一人様につき、一つプレゼント」で、数えているのは映画を観た回数です。

実際、最初の特典は動員数、つまり延べの入場回数の分だけ用意されていたはず、と計算している人もいました。

ただし、今回の特典には壁がみっつあります。

ひとつ目は、配れる日がかなり短くなりそうなこと。

公式は、数量の関係で10月10日のうちに配布が終わるケースも見込まれる、と予約の前に断りを入れていました。

劇場ごとの見込みもばらばらで、10日の全上映回で配る予定だという劇場もあれば、10日を含めて在庫しだいで終わる、とだけ書く劇場もあります。

次の回を予約する前に、その劇場の公式サイトかXのお知らせを一度見ておくのが確実です。

 

ふたつ目は、日をずらして前日に観ても第6弾はもらえないこと。

前日の9日(金)までは、残っている劇場で第5弾の「ひみつ本」が配られていて、第6弾の配布は10日の土曜から始まります。

みっつ目は、何回観ても同じものが出るかもしれないこと。

特典は全2種類からランダムで、種類は選べません。

公式は「劇場内でのトレーディング行為はご遠慮ください」とも書いているので、その場で交換して2種類をそろえることも難しくなっています。


年内に決まったリバイバル配布

公式は10月7日、第3弾、第4弾、第6弾の特典を、年内にもう一度配ると発表しました。

理由は、数量の関係で早く配布が終わってしまった、あるいは早く終わると見込まれる特典だから、とのこと。

第3弾はセイレーンのプルバックカー、第4弾は島二郎たちのチャームミニフィギュアで、どちらも早めに配布が終わった劇場が出ていました。

第6弾にいたっては、まだひとつも配られていないうちから、もう一度配ることまで決まっていたんです。

 

ネットでは、配布する前からリバイバルを告知したのは、問い合わせや苦情を先回りして減らすためではないか、と読む人もいます。

反対に、全8種類だった第1弾は対象に入っていないので、推しが出なかった人からは、第1弾もまた配ってほしいという声も出ていました。

実施の時期や配る劇場、配り方の細かい点は、今後の発表待ち。

次の配布でも、ひとりにつきひとつという決まりが変わるかどうかも、いまの時点では分かりません。

それでも、公式が足りない特典に出した答えは、ひとりにふたつ渡すことではなく、配る日をもう一度つくることでした。

ふたつ目のめじるしは、別の上映回か年内の配布で探すとして、余ってしまったチケットは、誰かを映画に誘う理由にしてしまうのがいちばん気が楽かもしれませんね。