新しいiPhoneが欲しいのに、公式サイトでは届くのが年明けと言われてしまう。

そんなとき、フリマアプリで名前を打ちこんでみた人もいるのではないでしょうか。

アップル初の折りたたみiPhone「Duo」は、2026年10月23日に発売されました。

直販の価格は36万4800円からなのに、フリマアプリには発売の1週間ほど前から、50万円を超える出品がずらりと並んでいたと報じられています。

その中には、本来ならまだ誰の手元にもないはずのiPhoneを「手元にあります」と書いた出品まで混じっていました。

今回は、発売前に並んだ50万円の出品の中身と、フリマで買うときに確かめておきたいことを、わかりやすく解説していきたいと思います。

予約開始30分で出荷は年明けへ

予約の受付が始まったのは、日本時間で10月16日の午後9時でした。

テクノエッジの記事によると、受付の開始から約30分後には、出荷の予定が2027年1月25日まで先送りされたと報告されていたとのこと。

アップルは今回の需要を「並外れたもの」と表現し、できる限り早く届けられるよう全力を尽くしている、と説明しています。

いまから公式サイトで注文しても、出荷の予定は2027年1月22日ごろで、年内に発送する分はもう売り切れていると産経新聞は伝えていました。

では、お店に行けば買えるのかというと、それもなかなか難しくて。

アップルの日本のサイトには「しばらくの期間、お近くのApple Storeでは、最新のiPhone DuoとiPhone 18 Pro Maxを予約せずに購入することはできません」という一文が出ていて、これは日本と韓国のサイトでだけ確認されているようです。

予約の初日に、ネットで注文しそびれた人の投稿がこちら。

クレジットカードの入力に手間取っているうちに買えなかった、という声でした。

同じ投稿には、発売日にお店で受け取れる枠も数分でなくなったみたい、とも書かれています。

 

値段も、ずしりと重めです。

産経新聞によると、米国の価格は1999ドル(約31万2555円)から。

平均年収が日本の約2倍の米国より日本のほうが高い値段になっていて、割高感が際立っていると書かれていました。

ネットには「おかげで本当に欲しいやつがだいぶ先になる」という投稿も出ていて、そう言いたくなるのも無理はないと思います。

 

「在庫あり」なのに発売日まで送れない出品

ネットで回っていたのが、ある出品画面の写真。

出品の日時は、発売前の10月17日の昼前でした。

タイトルには「在庫あり 手元にある」とあり、写真の上には「10/23午前中 名古屋から発送」という大きな文字が入っています。

商品の説明を読むと、まずこう書かれていました。

「フリマの規約上、手元にない商品の予約販売は禁止されているため、本商品は現在、手元にあります。」

そして、そのすぐあとに続くのがこちらです。

「Appleの販売規約により、10月22日までは一般のお客様への販売が認められていないため、10月23日午前中に名古屋より発送いたします。」

 

手元にあるのに、発売日までは送れないという説明。

それなら、いま手元にあるそのiPhoneは、いったいどこから来たのでしょうか。

写真の出品がどのアプリのものかは画面からは分かりませんが、大手のメルカリは出品者ガイドラインに「手元にある商品のみ出品可能です。」と書いています。

続けて「ECサイトからの直送(直接購入者の住所に配送させること)、手元にない商品の出品は禁止しています。」とまで、はっきり書いてあるんです。

あの説明文には、フリマの決まりとアップルの発売日の決まりが、両方とも書き込まれています。

 

そのうえで、先回りして「手元にあります」と書き添えてありました。

もし発売日になっても品物が届かずに取引がキャンセルになれば、メルカリの場合、代金は支払いの方法に合わせて自動で返ってくる仕組みになっています。

お金は戻っても、発売日に手にするつもりで払った人の予定までは戻ってきません。

アップルは注文を取り消せると書いていた

 

では、iPhoneを売っているアップル自身は、自分の店で買われたiPhoneがすぐフリマに出されることをどう考えているのでしょうか。

アップルが公開している販売条件の中にある、販売対象という項目。

「Apple Storeは、購入製品を実際にお使いになるエンドユーザーのお客様のみを販売および配送の対象としています。」

 

そのうえで「再販目的でのご購入はご遠慮ください。再販の恐れがあると判断した場合、Appleはご注文を拒絶、あるいは一旦受注したご注文を取り消す権利を留保します。」と続いていました。

すぐ下には、人気や供給の都合で買える数を制限することがあり、注文のあとでもその数をいつでも変えられる、という項目も置かれています。

お店で受け取れるのは注文した本人か、本人が指定した代理人だけで、代理人なら写真付きの身分証明書か健康保険証と、注文番号が要るとのこと。

注文した人と、品物を受け取る人は、アップルの側で結びつけられているんですね。

 

では、発売前に50万円で売られていたものは何だったのか。

出品した人自身が「10月22日までは一般のお客様への販売が認められていない」と書いているとおり、発売前のDuoは、まだアップルとの注文のかたちでしかなかったはずです。

しかもその注文は、アップルが自分の条件の中で、あとから取り消せると書いているもの。

 

発売の少し前には、一部の予約で配送の予定日が前倒しになったという話が流れ、アップルが転売の注文を外したのではないか、という噂まで出ました。

ただ、海外のメディアが取り上げた日本の利用者は、そのあとまた元の納期に戻されたと報じられています。

前倒しの理由についてアップルからの説明は見当たらず、ネットでは単なるシステムの不具合だったのでは、と受け止める声も出ていました。

予約なしでは店頭で買えない決まりについては、海外メディアが「供給の制約に加えて、アジア地域におけるAppleの転売対策が複合的に影響している可能性がある」と見ています。

アップルが転売を理由にどれだけの注文を取り消したのかは、外からは分かりません。

それでも、取り消す権利を条件の上で持っているのがアップルだという点は、はっきり書かれていました。

 

フリマで買うなら届いた日に見る3か所

発売日を過ぎると、フリマアプリには本当に手元に届いたDuoの出品も増えていくでしょう。

36万円でも十分に高いのに、そこへ上乗せした値段で買うのは、それだけ早く手にしたい理由がある人なのだと思います。

仕事で使う、誰かへの贈り物にする、年明けまでは待てない事情がある、といった具合に。

まずはお金の流れから。

メルカリは、購入した人が受取評価をしたあとで、売上金が出品者に渡る仕組みになっています。

2026年4月からは、条件を満たした出品者が受取評価の前に売上金を受け取れる機能も加わりましたが、受け取れる上限は5万円で、あとで取引がキャンセルになれば購入した人には自動で返金されると説明されていました。

届いた箱を確かめるまでは、受取評価を押さずに置いておけるんです。

箱を開けたら、アップルのサポートページが案内している確かめ方のうち、次の3か所を見ておきます。

  • 電源を入れて「iPhoneは所有者にロックされています」と出たら、買わない(オンラインで買ったなら返品する)
  • 設定の「一般」から「情報」を開き、SIMロックの横が「SIMロックなし」になっているかを見る
  • 同じ「情報」の画面で、部品と修理の履歴に「不明」と出ていないかを見る

1つ目のロックはアクティベーションロックと呼ばれていて、前の持ち主のApple Accountに結びついたままで、その人のパスワードがないと使えない状態のことです。

サポートページには「iPhoneがアクティベーションロックで保護されている場合は、購入しないでください。」と、はっきり書かれていました。

対面で受け取るなら、その場で売り手にパスワードを入れてもらい、ロックを外してもらうよう案内されています。

2つ目は、SIMロックがかかったままだと、決まった通信会社の回線でしか使えないから。

3つ目の「不明」は、純正ではない部品に替えられているか、うまく取り付けられていないときなどに出る表示です。

 

もうひとつ、知っておきたいのが返品の決まり。

アップルの販売条件にある14日以内の返品や交換は、Appleから製品を受け取った人についての決まりでした。

フリマで買った人がアップルのお店へ返しに行ける話ではないので、困ったときの相談先は取引をしたアプリになります。

この3か所の見方は、Duoにかぎらず、品薄になった新しいスマホをフリマで買うときにも、そのまま使えるはずです。

50万円でいまか36万円で年明けか

発売日の朝、東京・銀座の直営店には熱心なファンが集まり、新しい機種を手にしていたとのこと。

ただ、9月の18シリーズのときほどの盛り上がりはなかった、と産経新聞は伝えています。

フリマのほうでも、50万円を超える出品ばかりで、ほとんど売れていないようだという投稿が出ていました。

並んでいる値段は売り手がつけた値段で、その値段で買った人がいるとはかぎらないんですよね。

フリマの値札にある上乗せぶんは、年明けまで待たずに済む早さにつけられた値段です。

 

ネットには、転売に稼がれるくらいなら、高くても欲しい人に先に売ればいいのでは、という声もありました。

高くても欲しい人が先に買える、という考え方には、うなずけるところがあります。

ただ、いまその上乗せぶんを受け取っているのは、作ったアップルではなく、フリマの出品者です。

公式の注文なら、待たされはしても、品物はアップルから直接届きます。

年明けまで待つと決めた人は、届いた日にロックの画面を心配しなくていいぶん、気持ちは少し軽いかもしれませんね。