Netflixの恋愛リアリティ番組『ラブ上等2』を見ていて、乾杯のシーンで気づいた人がいます。

出演者が持っているコップが、全員バラバラの色に分けられているのです。

赤、青、黄色、緑。

ひとりにひとつ、専用の色が割り振られていました。

その投稿には、こう書かれています。

「事件あったから、コップ&色分けしてるね」

事件というのは、シーズン2の前半で起きたタンブラーの騒動のことです。

笑い話で済ませるには、少しだけ危ない出来事でした。

この記事では、あのとき何が起きたのか、そしてコップの色分けが何を意味しているのかを順番にまとめています。

乾杯シーンのコップが全員バラバラの色だった

話題になったのは、シーズン2の後半で出てくる乾杯の場面です。

テーブルに並んだコップが、見事に色分けされていました。

誰がどれを持っているのかが、ひと目でわかります。

恋愛リアリティ番組の乾杯シーンといえば、ふつうは同じグラスがずらりと並ぶものですよね。

そのほうが絵としてきれいですし、撮影する側も自然とそろえたくなります。

グラスの形も色もそろっているほうが、画面が引き締まって見えるからです。

 

そこをあえて崩して、ひとりずつ違う色のコップを持たせています

気づいた視聴者が「事件あったから」と書いたのは、そういう意味でした。

絵のきれいさより、別のことを優先した形に見えたわけです。

 

この投稿には、返信もいくつもついています。

多かったのが「公式のメンバーカラーなんじゃない?」という声でした。

「蓋つきの持ち運び用は透明になってたよ」と、別の場面まで覚えていた人もいます。

ひとりの気づきに、みんなが自分の記憶を持ち寄っていく。

この番組の見られ方が、そのまま出ている流れでもありました。

 

ただ、どの声にも共通しているところがあります。

あの騒動を覚えている人ほど、コップの色に目が止まっているということです。

何も知らずに見ていれば、ただのカラフルな食器で終わります。

前半を見た人にだけ、そこが引っかかって見えます。

あっすんのタンブラーに入っていたもの

『ラブ上等』には、出演者が守るルールがあります。

お酒を飲んではいけない日、という決まりです。

恋愛の駆け引きを見せる番組なので、素面で向き合ってもらうための設定です。

ところが、あっすんはタンブラーにお酒を入れて、こっそり飲んでいました。

 

ここでポイントになるのが、容器の種類です。

グラスなら、中身が何色なのかは誰でも見えます。

ビールなのか、お茶なのか、水なのか。

わざわざ確かめなくても、目に入った時点でわかります。

けれどタンブラーは違いました。

外から中身が一切見えません

飲みかけを置いておいても、水なのかお酒なのか、他の人には判断できないのです。

 

そのうえ、共同生活の場では似た容器がいくつも置かれます。

キッチンにも、テーブルにも、それぞれの飲みかけが残っている状態です。

自分のものを取ったつもりが、実は隣の誰かのものだったりします。

そういうことは、ふつうの家でも起こります。

まして、初対面に近い人たちが集まって暮らしている場所です。

誰がどれを使っているのかを、全員が把握しているほうが難しいでしょう。

この点を気にしていた視聴者もいます。

そして実際に、置きっぱなしのタンブラーへ、ひかるが自分のものだと思って口をつけてしまいました。

ルールを破ったことよりも、問題はここからでした。

 

お酒を隠して飲むこと自体は、番組としてはおいしい展開でもあります。

ばれるかばれないかで、見ている側もハラハラできますよね。

でも、その隠し場所が共用スペースに置かれた時点で、話の性質が変わってしまいました。

ひかるが誤って飲んだあとがしんどすぎた

ひかるは、お酒を受けつけない体質でした。

本人が「アルコールアレルギー」と話していたとおり、少し口にしただけで体調を崩してしまいます。

実際、飲んだあとはかなりつらそうな状態が続きました。

画面越しでも、見ているほうが不安になるくらいです。

 

この場面については、視聴者からもいろいろな声が出ています。

「一口であそこまでなるものなの?」という疑問もありました。

いっぽうで「自分も同じだからよくわかる」という人もいます。

お酒に強い人からは想像しにくいところですし、弱い人にとっては他人事ではない場面でした。

ここは体質の話なので、強い弱いで比べられるものではありませんよね。

 

お酒を受けつけない人にとって、中身のわからないコップは地雷そのものです。

目の前にあるものが安全かどうかを、自分では確かめられないからです。

「匂いでわかるでしょ」という声への答えも出ていました。

だからこの騒動は、「ルール違反をした人が悪い」で終わる話ではありませんでした。

 

誰かが悪気なく置いた飲みかけが、別の誰かの体に届いてしまう。

その道すじが、あの家のなかにできていたということです。

しかも、その道すじは一度できると、同じ条件がそろうたびに何度でも使われます。

次に踏むのが誰なのかは、そのときになってみないとわかりません。

 

だからこそ、番組側が動いたのだと思います。

本人たちに気をつけてもらうだけでは、また同じことが起きる余地が残ります

注意して直る話なら、そもそも最初から起きていません。

気をつけていても、うっかりは必ず出ます。

だったら、うっかりしても事故にならない形にしておくほうが確実です。

公式のメンカラという別の見方もある

色分けの理由については、番組から説明が出ているわけではありません。

ですので、いま出ている話はどれも視聴者の見立てです。

そのなかで多かったのが、メンバーカラー説でした。

 

出演者ごとにイメージカラーを決めておくのは、この手の番組ではよくある演出です。

サムネイルで並べたときに見分けがつきますし、グッズを作るときにも使えます。

ファンの側も「私は赤の人が推し」と言いやすくなりますよね。

つまり、色分けそのものには番組を売っていくうえでの利点があります。

 

ですから「事故のせい」と「演出のため」は、どちらか一方に決める必要がありません。

両方だった可能性が、いちばん高いように思います。

もともと考えていた色分けを、あの騒動のあとに前倒しした形ですね。

そう見ると、いろいろな話がきれいにつながります。

安全のための対策を、演出の顔をして入れられるなら、そのほうが番組の空気も壊しません。

 

「事件があったので改善しました」と字幕を出す方法もあったはずです。

けれど恋愛リアリティ番組でそれをやると、そのあとの乾杯が全部その話に見えてしまいます

何も言わずに色を変えておくほうが、見ている側にはやさしいのかもしれませんね。

 

ちなみにこの番組、韓国でも思わぬ形で盛り上がっています。

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蓋つきの持ち運び用だけは透明のまま

返信のなかに、もうひとつ鋭い指摘がありました。

「蓋付きの持ち運び用は透明になってた」というものです。

これが本当なら、対策の意味がぐっとはっきりします。

同じことに気づいた人は、ほかにもいました。

コップは、その場に置いて飲むものです。

誰がどこに置いたかも、だいたい見えています。

だから色で持ち主を分けておけば足ります。

 

いっぽう、蓋つきの容器は持ち歩きます。

外へ出て、また戻ってきて、テーブルに置かれる。

そのあいだに誰の手も触れていないとは限りません。

色だけ決めておいても、置き場所が動く以上、取り違えは起こります。

だとしたら、必要なのは持ち主の区別ではなく中身が見えることのほうですよね。

 

色分けと透明化は、逆のことをしているようで狙いが同じでした。

あのタンブラーが持っていた弱点は、ふたつあります。

誰のものかわからないことと、何が入っているかわからないこと。

色を分けて前者を潰し、透明にして後者を潰す。

そう考えると、かなりよく練られた組み合わせに見えてきます。

 

もちろん、これも視聴者が画面から拾った話です。

番組が本当にそこまで考えたのかは、いまのところ確かめようがありません。

それでも、置かれているものが前半と後半で変わっているのは事実です。

色を分けるだけで防げることは多い

この話、テレビの中だけのことではありません。

職場の給湯室に、同じマグカップが並んでいることがあります。

家族で似たデザインのタンブラーを使っている家もありますよね。

飲み会のテーブルでは、同じグラスがいくつも置かれます。

どれも、あの家で起きたことと同じ条件がそろっています。

 

お酒を受けつけない人、薬を飲んでいる人、小さな子ども。

身近にひとりでもいるなら、色を変えるだけで防げることはけっこうあります。

お金もかかりませんし、誰かに注意する必要もありません。

言いにくいことを言わずに済むというのは、けっこう大事なところです。

「あなたのせいで危なかった」と伝えるのは、家族でも気を使います。

共同生活の相手なら、なおさら言えないままになりがちです。

買い足すのは、色違いのコップが数個だけです。

 

「気をつけてね」と声をかけるのは、その場では効きます。

ただ、言われたほうは毎回それを覚えていないといけません。

置き方を変えてしまえば、覚えていなくても間違えなくなります

この違いは、けっこう大きいところですよね。

相手の記憶に頼るのをやめて、物のほうを変えてしまう。

そのやり方が、今回はコップの色として出ていたということになります。

 

あの騒動は、番組のなかでは「ルールを破った人がいた」という話として流れていきました。

誰が悪かったのかで、しばらく盛り上がりもしました。

でも、そのあとに用意されたのは、誰も責めない形の対策だったわけです。

怒るのではなく、同じことが起きない置き方に変える。

気づいた人がわざわざ投稿したくなったのは、たぶんそこがちょっといいなと思えたからですね。