佐藤勝利の「残すなら俺は抜ける」と、事務所に残せないかと相談したという菊池風磨。

timeleszのメンバー2人について、正反対に見える2つの話が、2026年10月4日に週刊誌『女性自身』のサイトに載りました。

メンバーだった猪俣周杜がグループを抜けることになった件で、菊池風磨は事務所に残せないかと会社に相談し、佐藤勝利は「もし彼をグループに残すなら俺は抜ける」とまで言っていた、という内容です。

 

記事の見出しには「対照的」の文字。

ネットではさっそく、勝利の株が上がって風磨の株が下がった、という声が広がっています。

ただ、並んだ話を言葉どおりに読み比べると、同じ方を向いている部分もありました。

今回は、この2人は本当に割れていたのかを、7人が人前で話した言葉と合わせてわかりやすく解説していきたいと思います。


「俺は抜ける」に胸がすっとした人たち

この話を読んで、まず目についたのは佐藤勝利への拍手でした。

「勝利は当たり前の考え」「佐藤勝利、意外だな…やるやん」という声が、記事が出た日の午後から次々に並んでいます。

いっぽうで、菊池風磨への目はかなり厳しめでした。

そう感じる人が多いのは、ごく自然なことですよね。

何しろこの件には、けがをした女性がいます。

猪俣周杜は2026年9月19日、知人女性の顔を殴ってけがをさせたとして、傷害の疑いで警視庁に逮捕されました。

25日に釈放されたあと、10月1日には旧ジャニーズ事務所のタレントが所属するSTARTO ENTERTAINMENTが、9月30日付で専属契約を解除したと発表しています。

けがをした人がいる以上、猪俣周杜とはもう一緒にやれない、と言い切ってくれる誰かを待っていた人は多かったはずです。

勝利の言葉は、その気持ちにまっすぐ届いたんですよね。

 

菊池風磨には「甘い」という声のほか、契約解除までに時間がかかったのは菊池風磨が粘っていたからではないか、と結びつける人も出ています。

猪俣周杜がもし戻ってきたら、テレビに映るたびに被害を受けた人がつらい思いをするのでは、と心配する声もありました。

この心配が、この件でいちばん大事なものだと思います。

しかも女性自身の記事によると、新メンバーを迎えるオーディションを提案したのは菊池風磨だったそうです。

猪俣周杜はそのオーディションで加わったメンバーで、自分で迎えた後輩をかばったのでは、という目で見られています。


2つの話を持ち込んだのは別々の関係者

では、この話はどこから出てきたのでしょうか。

女性自身の記事を開くと、2人の話はそれぞれ別の人が語ったものでした。

  • 菊池風磨の話を語ったのは「制作関係者」
  • 佐藤勝利の話を語ったのは「芸能関係者」

しかも、どちらの話も最後は「と聞いています」で結ばれています。

菊池風磨の話は「せめて事務所にはいさせてやれないかと関係者に相談していたと聞いています」。

佐藤勝利の話も「“もし彼をグループに残すなら俺は抜ける”とまで言っていたと聞いています」という書き方でした。

語っている人も、自分がその場にいたとは言っていない形です。

 

週刊誌の記事に出てくる関係者は、名前も立場の細かいところも伏せられているのがふつうで、私たちからは確かめる手立てがありません。

もちろん、それだけで嘘だということにはならないもの。

ただ、本人が話したことと、誰かが聞いたという話とでは、同じ重さでは読めないんですよね。

勝利を称える話も、風磨を責める話も、この点では同じ土台に立っています。

 

もうひとつ気になるのが、引用の記号の付け方。

女性自身の本文では、佐藤勝利の言葉は“ ”で囲まれ、本人の言葉として書かれています。

ところが菊池風磨の「脱退は免れずとも、せめて事務所には」には、その記号がありません。

関係者が話の中身を言い直した形なんです。

それがネットに出回るうちに、菊池風磨本人のセリフのような形にそろえられていきます。

記事の本文はむしろ、佐藤勝利について「菊池さんとはまた違った責任感を持っているのでしょう」と書いていて、どちらが正しいとは決めていません。

別々の人が別々に耳にした話を、1本の記事が隣に並べ、見出しに「対照的」とつけた。

それがネットに渡ると、株が上がった人と下がった人の勝ち負けへ形を変えていきました。


グループには残さないで一致していた

それぞれの話を言葉どおりに読むと、重なっている部分と分かれている部分がはっきりします。

菊池風磨の話には、前置きがついていました。

「timeleszからの脱退は免れずとも」。

グループを抜けるのは避けられない、と先に置いたうえで、事務所の籍のことを相談していた、という書き方。

関係者はその理由について、ソロで活動するにも悪い印象は避けられず、顔が売れてしまった以上は一般の人としての生活も厳しい、と菊池風磨が考えていたのだろう、と推し量っています。

いっぽう佐藤勝利の話は「グループに残すなら」で、事務所については何も触れていません。

 

並べると、こうなります。

  • グループに残すか=菊池風磨も佐藤勝利も、残さない
  • 事務所に残すか=菊池風磨は気にかけていた、佐藤勝利の話には出てこない

温度にも、ずいぶん差があって。

自分の脱退を賭けてまで拒んだ佐藤勝利と、猪俣周杜のその後の暮らしまで気にかけた菊池風磨とでは、言葉の強さも向いている先も、まるで別物。

被害を受けた人より、加害を疑われた側の行く末を先に考えたように見える。

菊池風磨への反発のいちばんの理由は、きっとそこにあるはずです。

 

ただ、報道どおりだとしても、グループには戻さないという答えは2人とも同じでした。

そしてこれは、2人が人前で話した言葉ともそろっています。

10月1日、契約解除の発表を受けて、残る7人が報道陣の前に立ちました。

オリコンによると、菊池風磨は謝罪のすぐあとに「なにより被害に遭われた方のことが気がかりで本当に心配しています」と話しています。

女性自身の会見記事では、猪俣周杜について「手が当たってしまったという(猪俣の)供述にも腹が立ちました」とまで言っていました。

事件を知った時点のことも、「もともと我々が事件の話、その事実を知った時に、すでにメンバー7人は、彼とはもう一緒に仕事ができない、その覚悟を持っていました」と振り返っています。

佐藤勝利は同じ場で、まず「この件で被害に遭われた方がいらっしゃることをなにより重く受け止めています」と話しました。

そのうえで「猪俣がしたことは決して許されることではございません。共に活動していたメンバーであっても、その考えは変わりません」と続けています。

言い方は違っても、2人とも早い段階で被害を受けた人のことを口にしていました。

 

契約解除までの時間についても、菊池風磨は同じ日に説明しています。

警察に留め置かれていたあいだはメンバーも会社も猪俣周杜と直接話せず、釈放されてから会社が事実を確かめ、その結果を受け入れた、という流れ。

日付で並べると、こうです。

  • 9月25日 釈放
  • 9月29日 取締役会で契約解除を決定
  • 9月30日付 契約解除

その女性自身の記事自体も、「逮捕からわずか10日で脱退・退所が決定」と書いています。


事務所に残すかを決めたのは会社

では、菊池風磨が気にかけていたという事務所の籍は、そもそも誰が決めるものなのでしょうか。

答えは、10月1日の発表文に書いてありました。

STARTO ENTERTAINMENTは、猪俣周杜への聞き取りや事実関係の確認をしたうえで、9月29日の取締役会で契約の解除を決めたとしています。

取締役会というのは、会社の大事なことを決める役員の会議のこと。

そのうえで「今回の契約解除は、会社としての経営判断となり、その最終判断は他のメンバー7名に委ねたものではなく、かつメンバーに処分の責任を負わせるものではありません」と書き添えていました。

 

専属契約、つまり事務所に所属するための契約を結んでいるのは、会社と猪俣周杜です。

メンバーが残してほしいと頼むことはできても、決めるのは会社でした。

菊池風磨は会見で、契約解除の処分を知らされたのは発表の前日だったと話していたそうです。

会社が猪俣周杜とどんな話をしているのかについても、「具体的なところは私も存じ上げないです」と答えていました。

メンバーは、決める席の外にいたんです。

時間の長さを左右できる立場にも、もともといませんでした。

そして会社が出した答えは、グループからも事務所からも外す、というもの。

契約が解除された以上、猪俣周杜がtimeleszに戻る道も、同じ事務所でタレントを続ける道も、いまは閉じた状態です。

テレビに映るたびに、という心配への答えのひとつは、ここにあります。

 

同じ事務所には、2025年11月20日にAぇ! groupの草間リチャード敬太がグループだけを離れ、事務所との契約は続けた例があって。

あちらは公然わいせつの疑いで、けがをした人はいない件でした。

今回の会社の判断は、その例とは違うものになっています。

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「対照的」と並べる記事で確かめたい4つ

メンバー2人を並べて「対照的」と書く記事は、グループに何かが起きるたびに出てきます。

同じ女性自身でも、9月28日にはWEST.の活動終了をめぐって「最後まで解散に反対した『2人のメンバー』」という見出しが立っていました。

そんなときは、次の4つを確かめると見え方が落ち着くはずです。

  • それぞれの話は、誰が語っているか
  • 話の最後が「と聞いています」で終わっていないか
  • 2つの話は、本当に同じことについてぶつかっているか
  • 本人たちは、人前で何と言っているか

1つ目は、名前が伏せられていても「制作関係者」「芸能関係者」のように書き分けられているので、本文を開けば分かります。

2つ目は、話の最後の数文字を見るだけ。

3つ目は少し手間ですが、2つの話を箇条書きにして並べてみると、ぶつかっているかどうかはすぐに見えてきます。

4つ目は、会見や番組での本人の言葉を探して、隣に置いてみることです。

 

今回の記事をこの4つに当ててみると、2人の話は別々の関係者から出た伝え聞きで、グループの話では一致していて、ずれていたのは事務所の籍の話と、言葉の温度でした。

本人たちの言葉を隣に置くと、2人とも早い段階で被害を受けた人のことを口にしていたんです。

菊池風磨は会見で、被害に遭った女性が平穏な日常を取り戻せるように、と前置きして、「これ以上詮索したり事実と確認されていないことを拡散しないようにご配慮いただければと思います」とも呼びかけています。

メンバー同士の温度差の話は、どうしても盛り上がってしまうもの。

それでも、勝ち負けを決める前に、7人が同じ答えを出していたことは見落とさずにいたいと思います。

勝利の「俺は抜ける」にほっとした気持ちは、そのまま持っていていいはずです。

ただ、その隣に置かれた菊池風磨の話も、グループに残すという意味ではありませんでした。

7人がこれからどう活動していくのか、次に本人たちが話す言葉を待ちたいところですね。