原嘉孝は会見で怒っていたのか|真顔が不機嫌に見える理由

「正直、いま僕のなかにあるのは……」
そう話し始めたところで、原嘉孝の言葉は止まりました。
2026年10月1日、元メンバーの猪俣周杜の契約解除を受けて、timeleszの7人が開いた会見でのことです。
その会見の写真のうちの一枚が、いまネットで思わぬ読まれ方をしています。
口を結んでまっすぐ前を向いた原嘉孝の顔に、怒っているのか、それとももともとこういう顔なのか、と首をかしげる声が集まっているんです。
真顔でいただけなのに「怒ってる?」と聞かれた経験がある人なら、少しドキッとする話かもしれません。
今回は、原嘉孝は会見で怒っていたのかを確かめながら、真顔が不機嫌に見える理由をわかりやすく解説していきたいと思います。
怒っているように見えた一枚
猪俣周杜は、9月18日の夜に東京都江東区のコンビニの駐車場に止めた車の中で、知人の女性の顔を複数回殴ってけがをさせたとして、翌19日に傷害の疑いで逮捕されました。
女性は鼻から血を流していたと報じられています。
その後、被害に遭われた方との示談が成立したと伝えられ、9月25日に処分保留で釈放されたとのこと。
そして10月1日の朝、所属事務所のSTARTO ENTERTAINMENTが、9月30日付で専属契約を解除したと発表しました。
発表文には、契約解除は9月29日の取締役会で決めたもので、刑事処分とは別に専属契約に基づいて判断した、と書かれています。
残ったメンバーは同じ日の午後、東京・台場のフジテレビで報道陣の前に立ちました。
冠番組『タイムレスマン』の収録を前にした会見で、7人はおよそ50分をかけて、一人ずつ思いを口にしたそうです。
【速報】timelesz、7人が謝罪
猪俣周杜の事件を受けコメント……菊池風磨
「被害に遭われた方のことが気がかりで本当に心配」「二度と起こさないように向き合いたい」佐藤勝利
「被害に遭われた方のことをなにより重く受け止めています」「猪俣がしたことは決して許されることではない」松島聡… pic.twitter.com/0mSO18v5lx
— バブ子のパパ (@babukonopapa) 2026年10月1日
会見の冒頭では、7人そろって深く頭を下げています。
話題になっている写真は、7人がスーツ姿で横一列に並んだときのもの。
各紙の写真説明にある並び順では、原嘉孝は左から3番目に立っていました。
グレーのスーツに黒のインナーで、両手を体の前で組み、口を結んでまっすぐ前を見ている立ち姿です。
その一枚だけを切り出した写真に、ネットでは、猪俣周杜に怒っている顔なのか、だとしたら会見の場でその顔はどうなのか、という疑問が向けられました。
一方で、同じ写真を見て「流石にこれは言い掛かりわら」「別に怒ってるように見えない」と返す人もいます。
「普段が気になったからインスタ見たりとかしたんだけど、普通に素敵な顔してるから写真のせいだこれは」と、自分で確かめにいった人までいました。
同じ顔を見て、受け取り方がここまで割れているんですよね。
なお、顔立ちは本人が選べるものではないので、この記事では触れません。
言葉が止まったあとの強い怒り
原嘉孝の最初の謝罪は、はっきりとした口調だったと女性自身は伝えています。
「まず、はじめに今回の件で沢山の方にご心配、ご迷惑をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます」
続けて「正直、いま僕のなかにあるのは……」と切り出したところで、言葉が出なくなりました。
沈黙の長さは、スポーツ報知が「10秒以上」、女性自身やABEMA TIMESは「約30秒」と書いていて、報道によって少し幅があります。
スポーツ報知によれば、この間に大粒の涙を流したとのこと。
目に浮かんだ涙を手で拭ってから、原嘉孝はこう話しました。
「正直、いま僕のなかにあるのは、強い怒りと皆さんに対する申し訳なさしかございません」
怒っていたのか、という問いへの答えは、本人の口からはっきり出ていたんです。
ただ、話はそこから悔しさのほうへ続いていきます。
「僕たちtimeleszは、この先、何年、何十年と、このメンバーでやっていくんだという強い意志のもと、今日までやってまいりました」と続けたところで、また涙がこぼれたそうです。
そのうえで「このような件で皆さんを裏切ってしまったこと、本当に悔しくてたまりません」と話し、「猪俣のした行動は決して許されることではありません」と言い切っています。
怒りの向き先は、猪俣周杜のしたことでした。
原嘉孝は、ジュニアとしての下積みがない猪俣周杜、橋本将生、篠塚大輝の3人に、先輩へのあいさつや現場での振る舞いを教えてきたと報じられている人です。
2025年6月4日放送の『上田と女が吠える夜』では、原嘉孝を含む4人のLINEグループがあり、そこで礼儀や仕事場での振る舞いを教わっていると3人が明かしていました。
ただ、会見の質疑では、教育係という正式な役目は設けられていなかったとのこと。
決まった役目でもないのに、自分から面倒を見てきた後輩の一人が、こういう形でグループを去ることになった。
怒りと申し訳なさが同時に出てくるのも、無理のない話でしょう。
ネットには、こんな受け止めもありました。
原ちゃんの涙見たくなかった#timelesz #タイムレス #原嘉孝 pic.twitter.com/mMCn51QteE
— アイドルの虜すぎる (@toritorikoging) 2026年10月1日
この涙を、ネットの別の場所では、まったく違う顔として読んでいた人たちもいます。
同じ顔に3つの読み方
ネットの一部では、あの顔は怒っているのでは、と読まれました。
報道が、登場した7人の様子に使った言葉は「神妙な面持ち」。
そして女性自身が紹介したファンの投稿には、《なんて顔させてんだ 原ちゃん好きなだけに胸が苦しいが応援しています》という言葉がありました。
同じ表情の映り方を並べると、こうなります。
- 怒っているのでは=本人の態度の問題
- 神妙な面持ち=謝罪の場にふさわしい顔
- なんて顔させてんだ=誰かにさせられた顔
3つの読み方のうち、どれも間違いとは言い切れません。
本人は実際に怒りを口にしていましたし、謝罪の場で口を結ぶのは自然なことですし、その顔をさせた出来事があったのも事実。
違っていたのは顔ではなく、見ていた人の手元にあった情報だったと思います。
そもそも、この日の7人は、それぞれ違う顔をしていました。
篠塚大輝は声が震え、涙がこぼれないように上を向いたと中日スポーツは伝えています。
橋本将生は涙声で、松島聡も声を震わせながら話したそうです。
菊池風磨は、猪俣周杜の供述について「腹が立ちました」と話していました。
写真は、およそ50分の会見のどこか一瞬を切り取ったもの。
あの一枚が、言葉に詰まる前の顔なのか、話し終えたあとの顔なのかも、写真だけでは分かりません。
長い沈黙も、涙を拭うしぐさも、その一枚には写っていないんですよね。
原嘉孝を前から見てきた人の受け止めは、また違っていました。
タイプロというのは、timeleszの新メンバーを選んだオーディション番組『timelesz project -AUDITION-』のことで、原嘉孝もここを通って加入した一人。
「タイプロの時も真面目や一生懸命な時ほど人を睨んで怒ったような顔だったよね」という声もあります。
その人は、「彼にとって真面目に反省してる顔がしかめっ面というかコレなんだと思う」とも書いていました。
本気になっているときほど、顔が険しく見える人なのだ、という読み方。
前から応援してきた人の投稿には、こんな言葉もありました。
タイプロは間違いなく正解。一度宇宙Sixで諦めた夢をまた原ちゃんと追えているんだから。あんなファンに誠実な人いない。ファンの為に悩んでくれて涙流してくれる人だよ。ずっと見てきたんだもん。否定しないでよ。原嘉孝オタクの人生においてタイプロは大正解でしかないんだよ。
— 🫛 (@jyowan3tokin) 2026年10月1日
宇宙Sixは、原嘉孝が以前いたジュニアのグループです。
「ずっと見てきたんだもん」という一言に、前から知っている人の見え方がそのまま出ています。
真顔には見る人の気持ちが映る
真顔でいただけなのに「怒ってる?」「機嫌悪い?」と聞かれた経験がある人は、案外多いのではないでしょうか。
今回の件でも、「真顔なだけで怒ってる?て言われること多くてうんざりしてるからわかる」と書き込んでいる人がいました。
この「真顔が不機嫌に見える」という現象には、心理学の研究にも手がかりがひとつ。
北星学園大学の柴田利男は、日本感情心理学会で「無表情の感情価」という研究を発表しています。
大学生80人に、穏やか・喜び・恐れ・驚き・嫌悪・怒り・悲しみ・無表情の8種類の表情写真を2枚ずつ見せて、どのくらい似ているかを7段階で答えてもらった研究です。
おもしろいのは、怒りや恐れの表情の位置が、写真に写った人によって大きくずれていたこと。
わざと作った怒りの顔でさえ、誰の顔かによって受け取られ方が変わっていたんですね。
そして無表情は、感情のない真ん中の位置には置かれず、「無表情を中性的・無感情と捉えることはできないであろう」と考察されていました。
無表情は、見る人にとって「何もない顔」ではないということ。
見る側が、そこに何かの気持ちを読み取ってしまうんですよね。
ただし、無表情なら必ず不機嫌に見える、という単純な話でもありません。
男性の参加者が男性の無表情を見た場合は、快と不快のあいだでも、やや快の側に置かれていました。
女性の参加者が女性の無表情を見た場合は、快と不快ではほぼ真ん中で、気持ちの高ぶりのほうがやや強めに受け取られています。
論文はこの差について、女性の参加者は女性の無表情を「どこか普段と違う」「何かあったのか」と感じているのかもしれない、と考察していました。
男性の無表情がやや快の側に読まれていたことを思うと、あの写真に怒りが読まれたのは、顔の作りより、暴力事件の謝罪会見という場面のほうが大きかったと思います。
無表情は空っぽに見えないぶん、見る側がいま抱えている気持ちを、そのまま映してしまうんです。
論文は、写真に写った人と見る人がどのくらい親しいかをそろえていないとして、親しい場合と知らない場合で比べてみたい、とも書いています。
この「知っているかどうか」の差は、人の顔にかぎりません。
鳥と暮らしている人が、こんな投稿をしていました。
鳥と暮らした事ない人からしたら、全部が常に無表情に見えるかもしれんけど、この子らほんまに感情豊かやし嬉しそうなのも怒ってるのもしょんぼりしてるのも幸せそうなのも分かるし、人間に意思表示してくれるのこっちも嬉しい。ただしスサーは絶対に真顔。(笑) pic.twitter.com/H4EMq5jR8g
— ぽん🌼うちの子デザインCo. (@bunchiki_life) 2022年7月27日
知らない人には同じに見える顔でも、毎日見ている人には気持ちが読める。
あの写真で起きていたのも、これと同じことでした。
原嘉孝を知らずに一枚だけを見た人は、真顔に怒りを読み、前から見てきた人は、同じ顔に真剣さを読んでいます。
だから、誰かの真顔の写真を見て引っかかったときは、動画か本人の言葉をひとつだけ確かめてみるのがおすすめです。
それだけで、写真には入っていなかったものが、意外と見えてきます。
自分が「怒ってる?」と言われがちな人なら、無表情はもともと中立には受け取られにくいものだと思っておけば、少し気が楽になるはずです。
原嘉孝が会見で怒っていたのは、本人の言葉どおり本当のことでした。
ただ、あの一枚に写っていたのは口を結んだ顔だけで、言葉が止まった沈黙も、そのあとの涙も入っていません。
真顔で誤解されてきた人ほど、あの一枚の前で少し立ち止まってしまうところですね。
